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子供等がダイニング兼キッチンで夕飯摂ってた午後8時、ケーブル繋いだTVが空いてるぜと、鼻唄混じりにポチっとな。
今日に限って星矢やってねぇ~orz
明日は普通に午後8時から放送してるみたいですね(^ω^#)クソッタレガァ~
今は白銀さん等と闘ってるみたいですねぇ(・ω・)元祖全裸ーはもう出番有ったのかしら?水島さん元祖全裸ー(・ω・)そう言や、Ωで水島さん全然声の老化現象無かったですよね(^^)

うむ。氷ミロ拗らせ過ぎてこねくり回し過ぎてヤッてるシーンばかりが頭に浮かぶ( ̄^ ̄)←何威張ってやがる(-_-;)
この前のゼウスキグナスの話ですけどね、氷河をちょいと数年後にタイムスリップさして考えたら、年齢がバッチリスッポリヤりたい盛り年齢&若さ故のお猿化+疲れ知らず。ゼウスキグナスにピッタリハマるじゃないですか。
数年後にタイムスリップしたらカノンさんは三十路過ぎかぁ。若さの勢いには負けるわよねぇ(-ω- )シミジミ
何でカノンさんかって?数年後にタイムスリップで氷河が出張るって事はカミュさん不在って事でしょ?(・ω・)カミュさん不在って事は生き残り組のみ甦りでしょ?(・ω・)そのメンバーならカノンさんと氷河で取り合いでしょ?(・ω・)
そんな事ばっかり言うとらんで、早書けってのね(^^;
いや、分かってるんだけどさぁ~…、イヂってたら中身変わっちゃって…(´▽`;)ゞ中身変わったらカミュさんどうしようかなぁ?って…(´▽`;)ゞ分かってるんだけどぉ、本能がカミュさんは只の親友ポジじゃねぇ(-_-#)って黙っててくれ無くてぇ…(´▽`;)ゞどうしようかなぁ?って…(´▽`;)ゞ


ミロさんとは全く関係なしで、レース編みとレース織り、所謂、ニードルレースとボビンレースの事を調べてたんですね。
で、レース編みから手作業趣味みたいに広がって行って、井波彫刻でしたっけ?あの作品展のHPらしき所で見つけちゃったんですよ。

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キグナスダンスとエクスカリバー(笑)

流石、山羊座さんは女性星座だけ有って女性振り付け(阿波おどりですかね?)(笑)
エクスカリバーは振り上げた手の脇から腰のラインのセクシーさが見所で有ります。←絶対!他にも見所有りまくり(>_<)

でぇ!キグナスはゼウスが化けてただけ在って男性振り付け。
しかも!只のゼウスでは無い!←煩ぇ(-""-;)
レダさんとヤりたいんだよ!この野郎!と、おっ勃てての変身だもん!どんだけキグナスが性欲旺盛か!?って話よ!←それはお前の偏見だ(-""-;)
その上、レダさんが産んだのが双子座さんと来らぁ!
絶倫兄弟サガさんとカノンさんだ!その絶倫の親父キグナスの絶倫っぷりと来たら双子座さんの更に上を行く!←湾曲偏見だぞ?(-""-;)
氷河の性欲と絶倫は想像を絶するぞ!←終に氷河言っちゃったぁ~(-""-;)だから、湾曲偏見、湾曲誤解、湾曲解釈だって…(-""-;)

そんな訳で←どんな訳だよ?(-""-;)
氷ミロが私の中で燻っております(>_<)
私の中で氷河は、大昔から、天蠍宮に到着した、あの時!瞬ちゃんを仲間に託し
あ、ごめんなさい。脱線しますが、あの青銅さん等のやり取りを黙ってやらしてあげてたミロさんは、かな~~~り!空気が読めるお方ですよね。途中で割って入ったり、「長い」って、さっくり殺っちゃったりしないんだもん。
で、ね、仲間に託して、ミロさんが「来るかっ」って思った時の氷河の行動は、ミロさんの前に片膝着いて両手を取って「好きです!」なんだよ(笑)荒木・池田ミロさんがその図で口ぽかーんになってる図です。
で、ミロさんの「捕まえてごらんなさ~い 」が始まってスカニー撃ちまくりしてたんですね(笑)
そんな事を昔も今も、頭の中で繰り広げております(笑)
その後、宝瓶宮で現在進行形の彼氏に宣戦布告しちゃった訳だ。現在進行形彼氏激怒になってましたよね。

そんな訳で、例の氷ミロ、もうちょっとイヂってみる。ミロさんだと思ってこねくり回してみる。


二度寝パワー&サボタージュデーだった為に眠く無い(^^;

さっきね、夜中なのに、「シャワシャワシャワシャワ~」って聞こえて来てね。
違う音かも知れないけど、今年初羽化クマゼミが鳴いた…?のかも知れない…?ですねぇ。

Mr.&Mrs.スミスってましたけど、それのおかげで、サガさんならどうなんだろ?って無駄に妄想広げてしまって、おかげでサガさんがMrs.ダウトのお父さん状態ですわ(^^;
サガさんは失踪しなかったんですね。偽教皇と双子座の二足の鞋、「教皇?」と「サガ~?」のせいで上と下を行ったり来たりで、体張ったコントみたいに髪の毛振り乱してゼーゼーなってるサガさんになりましたよ(^^;
あ~、パン様の所で消える寸前に笑顔見せたサガさんのもっとボロボロ版な感じ(^o^;)
更に広がって、カノンさんは実はサガさんで更に、「カノンは~?」「サガ~?」のせいで…とかね(^^;ベタなコント過ぎやろ!(-""-;)
何か、両さんが添乗員と何かで左右半々の服でそんなんやってたな。とか、必要無い事迄思い出してしまいましたよ(-""-;)

何か良いネタ無いかな?とか思ってたのに、やっぱり、私は小ネタ集な感じのが一番向いていると自覚しました(^^;

今度は勘違いエリートさんに何やらかしてもらおうか…?←既に小ネタ集=勘違いさんの公式がぁ!?Σ( ̄□ ̄;)


体調崩した時に無理から薬で抑えて…みたいな事してたからですかね(´Д`)
急激に吹き出物が(>_<)頬ってよりこめかみから下辺り、もみあげに沿ってって感じ(>_<)凹むわぁ~(´д`|||)

夕飯ささっと作ったからまったりしても良いでしょ(・ω・)
病み上がりの土曜位サボタージュデーでも良いじゃないか(・ω・)
風邪っぴき、結構長引いたんッスよ(-""-;)朝イチに朝の用事始めて頭痛とかしんどくなった辺りで風邪薬ドーピングして、朝風呂入って送迎して買い物して横にゴロンとなって、送迎して掃除洗濯夕飯の…辺りで再び筋肉間接痛いとかしんどくなって風邪薬ドーピング。
続きして、皆が食べ始めた辺りで再びゴロンとしと9時辺りにウトウト…で、早起き。朝イチは元気。を繰り返してたら、長引いたみたいッスね( ´△`)

ま、いっか。
ミロさん妄想してたら、冥界編のミロさんと、慟哭カミュさん&贖罪カノン等がMr.&Mrs.スミスに思えてきた(・ω・)
ラストはお互いに組織裏切ってるから、聖闘士さんで考えるのはムリ有るけどね。

何かねぇ。スパニッシュハーレムを読みたい欲求が急激に出てきて(^^;
確か、大昔に2巻迄なら読んだんだよねぇ。その後どうなったのか、何故か急激に気になった(^^;
電子書籍とかでも読めるけど、ちょっと気になっただけで金銭発生は勿体無いッス(-""-;)
な~んか、何か書きたいんですよねぇ(^^;
別登場キャラパターンは有るけど、違う系統の書きたい。


そう言えば、何で鬼いさんが毎度アイアンクローくりだしてんのかってと、ブレイブ・ソルジャーズ のあれね。
アイアンクローして叩き付けるサガさん、格好良い…。からですわ。
うん。只それだけ…。

サガさんって言えばねぇ~…。
昨日さぁ~…。私のショボショボパズドラねぇ~…、金曜ダンジョンでダブミスリット落ちたから、双子座を黒サガさんに進化させたんですけどぉ~…。も、一体落として慟哭サガさんに究極進化させよ~♪って思いながら、金曜ダンジョン再び行き忘れた…。
来週迄おあずけである…。くそう(-""-;)

私だって、カーリーとかパンドラとか、使えるの居るんですよ?
でも、そんなのほっぽって、私のチームは沙織さんと黄金さん等。
おもいっきり趣味に走ってます(笑)

何かミロさんの妄想して来よう~♪


寝起きな上に大してやらないといけない事無いんで、戯言垂れ流す。

嬢ちゃん等が好きなもんは嫌でも耳に入り目に入る。

妖怪ウォッチの『コマさんとコマじろう』

双子と言えば、双子と言われて一番に頭に浮かぶのはサガさんとカノンさんでしょ?

「もんげー」と双子座さんに何の共通点が?と、お思い?
まぁね、でも、何となくね。
双子の兄ちゃんの方のコマさんが都会で「もんげー」なってる時とか、「もんげー」のくせに弟の前で見栄張ったりしてみたりね。
弟の方のコマじろうの方が都会に馴染んでたりね。

サガさんのが浮世離れしてそうだし、カノンさんのが俗世まみれっぽいし、似てるんじゃね?

余所様の所ではどうか分かりませんが、私のサガさんは、コマさんみたいに真っ白では無い(笑)
浮世離れ世間知らずだとしても、あんな素直に純真なコマさんみたいなサガさんはいない。
カノンさんもね、コマじろうみたいに裏で「やれやれ┐(´д`)┌」となりつつも、「兄ちゃん凄ぇなぁ。」って言ってやったり、探検隊やらせ番組ロケの時みたいに心の中だけで「兄ちゃん、間違えてるずら…」ってツッコミするだけの、兄ちゃんを立てる様な、兄ちゃんは汚れないままで良いんだよなんて思う様な、優しい弟では無い。
私のカノンさんなら「アホか!」って毎度後頭部に蹴り入れて世間知らず度を完膚無き迄に叩きのめしてる。…で、逆ギレサガさんに鬼いさん必殺のアイアンクローをくらう。

いや、でも、この流れ双子座さん等オモロイんじゃない?(笑)



早寝し過ぎて早起きし過ぎて、平日なら朝から忙しいからそんな事無いですが、お休みの朝は暇なんでやる事無いから気付けば二度寝…(^^;勿体無い

起きてみれば、お嬢ちゃん好みのTVアニメ。
女の子がキャーキャー歓声を上げてプリンスを見ようと街道を埋め尽くしてる。
のに、それが広範囲見える角度からの絵。人疎ら過ぎ、笑えた(笑)
手抜し過ぎやろ?(笑)
しかし、お嬢ちゃん好みのTVアニメって、「アイドルになる!」みたいなん多いッスね。
まぁ、女の子の夢よね。アイドルになりたいなぁって。
昔も何かエリリンみたいなん有ったよね?中身知らないんですが(^^;
あれは、こう言う『アイカツ』みたいなんとは違うのかな?
そう言えば、大昔に『歌ってナナちゃん』が有ったわ(笑)何となく覚えてるや。リアルアイドルさんは少女漫画顔じゃない絵で描かれてた衝撃を(笑)それ位しか覚えてねぇっての(^^;明菜さんだったわ、確か(笑)

そう言えばね、お嬢ちゃん等が視てるの流れ聴きみたいな位の情報ですが、主人公に意地悪するのは名も無き、有ってもその回で「〇〇ちゃん」って何度か呼ばれる程度の、所謂モブ?
今は、ライバルだけど、仲間!お互い頑張ろうね!次は負けないからね!って感じなんですね。昔は、ライバルは意地悪。陰湿な嫌がらせとかやっちゃうんだからねって感じだったんですけどね。
そう言うのも時代の流れなんでしょうかね。ピーチーエーさん等が煩いからかしら?←自分だってピーチーエーの一員のくせに(笑)
でも、陰湿な意地悪キャラがメインキャラに居ないってのも良いですね。
何でって?だって、黄金さん等で考えれるじゃん(笑)
ライバルに陰湿な意地悪しまくる黄金さんの何方か、なんて当てはまる人居ないじゃないですか。

アイドルになるって内容じゃなくても、お嬢ちゃん好みのTVアニメの主人公の名前って、『イチゴちゃん』が多いね。
苺って可愛いってイメージなんですかね?そりゃ、嬢ちゃん等の服とか靴下とかパンツとか苺柄多いけどさ。
アイカツとかパティシエールとかブリーチとか、主人公イチゴちゃんですもんね。←ブリーチはお嬢ちゃん好みTVアニメでは無い(笑)
林檎ちゃんはいない(笑)
あ、昔、林檎ちゃんって名前の成人男子漫画にいたわ。後から苺ちゃんって林檎ちゃんそっくりの成人女子も出てきたけど。
竹書房から出てた雑誌のだから子供向けじゃないけど。
林檎ちゃんと言えば、アンパンマンに出てくるリンゴちゃんは、バイキンマンが好きな相手なんですよね。
あのバイキンマンが唯一意地悪しない相手。流石、林檎ちゃんだ(笑)

内緒にしとこうかと思ったが、言ってしまおう。
二度寝から目覚めた時の覚えてた夢。
アニメカラーリアの騎乗位(^^;
胸筋と大腿筋の発達が凄かったです(笑)
何か凄い全身白い汁まみれでしたわ(笑)
表情はあれだ。ダメージくらった時の、主にラダ。
相手誰だ?誰だったんだ?シュラさんかなぁ?ロス兄さんかなぁ?
ミロさんの…だったら最高に良い目覚めだったのにな!( 〃▽〃)リアでも嬉しいけど(^^)

語り始めと終わりの内容の温度差…(笑)



毎度どうも恒例のあれの時間がやって参りました(^^;

カミュミロ降臨りて来る前に既出ですが、触発された元のお話が有るんですよ。
特に、カミュミロシーンのお話ですね!じゃないと、私があんなシーン書ける訳無いじゃないですかぁ(^^;やだなぁ
カマトトぶってる訳じゃないですからね(笑)脳内では常にミロさんが汗やら汁やら唾液やらでドロドロになってますわよ(〃ω〃)(笑)
いや、でも、本当頑張ったんですって(^^;引っ掛からない様に隠語にしたりしてねとかウニャウニャ、途中でかったるくなって二度は投げたんですから(^_^;)もう雄穴にちん〇挿入とかで良いじゃん(-""-;)になっちゃいましたよ、本当。

でも、カミュさん頑張ったぞ!(^o^)カミュさん、男だぜ!(^o^)ほらほらカノンさんもご一緒に!「カミュさん、男?」『だぜっ!』皆様もご一緒に!手拍子に合わせて!カミュさん!カミュさん!カミュさん!カミュさん!………←煩い(-""-;)(笑)
本当ならね、カミュミロのシーンで終わると、良い終わり方なんでしょうけど、私の十八番、台無しオチ!やっぱり、これがなくっちゃ!(* ̄ー ̄)
シオ童大好きなんだもん!(*^^*)
謎のモブキャラ高木モブーさんなる者迄でっち上げちゃいましたが、彼も中々良いキャラしてると思うんですけどね。でも!我等の勘違いエリートさんには遠く及ばないですね( ̄ー ̄)←何時から『我等の』になった…(-""-;)
何か、カミュさんもミロさんも初々しさが無くて手慣れてたのはご愛嬌で(^^;初めてなんだもん(/▽\)迄表現しろって言われたら絶対途中でやめてたわ(>_<)

力尽きたんで、もう書けないですが、氷ミロは十二宮後海に行く前がステージになっております。病院には行きません。故にクールナースさんは出ません。ミロさんの記憶奪う奴もモブキャラではありません。
カノミロは聖戦後生き残り組のみ蘇ります設定です。こちらも病院には行きません。故に以下同文。ミロさんの記憶以下同文。
LOSリアミロはもうちょっと子供の頃の話とか入ってややこしい感じです。こちらは病院に行きますが偽医師やクールナースは出ません。ミロさんの記憶以下同文。
になっております。

頑張ったんで、余所様の所にお邪魔しよ~三ヽ(*´▽)ノ♪

最後になりましたが、何時もお付き合い下さいます女神様方、本当にありがとうございましたm(__)mm(__)mm(__)m
コメント迄頂けて感無量で御座いまするデスマスクm(__)mm(__)mm(__)m

デスマスク…メロン…ソーダ…村の…村長さん…バ…のリズム…はブラジル…はアルデバラン…は緑の弁当に入ってる…←終わらないよ~(/≧◇≦\)←おバカ(-""-;)






私、滅茶苦茶頑張ったよ~\(^o^)/
断言しよう!もう二度とあんな内容の物は書けない!!!

良い子の皆さん、お待ちどう様(笑)
読んだら駄目な所は約束通り読んでないな?何が有ったか気になるって?
仕方が無い。説明しよう。カミュさんとミロさんが仲良くなったんだよ。


「これから、ミロはどうするつもりなのだ?」

「どうって、そりゃ…。
俺の居場所は、カミュが居る所。だけ!
だから、カミュ。俺を連れて行って。俺の居場所に。」

カミュに連れられ聖域に戻ったミロは、お約束通り、滝涙のサガさんに熱烈歓迎されました。
とさ。めでたし。めでたし。

「若いって良いよねぇ~。青春だよ~。」

「お主は何時もあやつ等より若い!と、威張っとるじゃろうが。」

「でもさぁ~。もし、童虎が記憶喪失になっちゃったら、私も死に物狂いで奔走しちゃうだろうねぇ。だって!私!童虎を心から愛して………!」

「記憶喪失にならワシも時々なるぞ?」

「嘘っ!?」

「春麗に『メシはまだか?』と聞いたら、『さっき食べたでしょ?』って、言われるからのぅ。メシを喰った記憶が喪失するんじゃ。」

「それ、駄目な方の記憶喪失…。
童虎、お前、本当に肉体年齢18歳か!?」

おしまい。


※成人向け、だからね?お子様は読んじゃ駄目よ?絶対にね?約束だぞ?


カミュがミロを組み敷いた形で見詰め合う二人は

「ずっと、ずっと好きだった…。まだ幼き頃に、初めてミロに会った時から…。

「カミュ…、何時か、後悔するかも知れない…。俺はお前を傷付けてばかりだ…。」

「私はそんなに柔な精神では無い…。ミロなら、全てを受け止めれる。」

カミュの紅い瞳に魅入られて、もっと近くで見たいと、カミュの首に両腕を回し引き寄せる。
言葉も無く見詰め合う二人は、今、二人にとってお互いの存在だけが全て。

ミロの姿、声、こうして触れられると想いは強くなる。生物の原始的な欲求が高鳴る。本能に従う雄の衝動。沸き上がる欲望のままにミロを奪い尽くしたい。

カミュを傷付けたくない。それは本心。だけど、だからカミュの側に居ない方が良いなんて偽りだ。もう、自分の気持ちは偽れない。カミュが好きだ。きっと初めて会ったその日から…カミュを愛していた。カミュに愛されたい。全てを受け止めてもらいたい。

ミロは自ら瞳を閉じて長い睫毛を伏せる。
そんなミロにカミュは引き寄せられて、カミュの慈しむ様な口付けを受け、ミロの胸の中が熱くなる。
チュッ…と、音を立てて二人の唇が離れると、再び口付ける。何度も何度も口付け、口付けは深くなる。お互いの舌が触れあい深まっていく。
唇が頬を伝い耳元に触れる。カミュの熱い息を感じミロは痺れる様な感覚を覚える。
耳朶を甘噛みされ、その下に濡れた舌が這わされる。
力が抜けていくが体は焼ける様に熱くなり、カミュの首に回されたミロの腕に力が籠る。

舌を収め、回された腕を優しく解きほぐし合わさる体を離す。それに、ミロは瞳を開け視線がカミュの視線を捕らえる。
カミュは愛情の籠った眼差しで見詰め返し優しい口付けを与える。
カミュのその瞳と口付けに心の奥底から解放されていく感じがして、瞳を閉じてカミュに身を委ねた。

合わさる唇から舌を割け入れ、絡む舌を味わいながら、カミュは右手をミロの胸元を這わせ突起をゆっくり指でなぞると、ミロの体がビクッと揺れた。
敏感に反応するミロに愛しさを募らせ、空いた突起に口付ける。その口付けにミロは強い感覚の波に襲われる。
焦らす様に突起の周りをゆっくり舐め優しく吸うと、カミュの口の中で突起は固く小さくなる。もう一方の突起を指で転がし、口の中でも舌で転がす。
耳元から首筋、鎖骨の付け根、胸元迄を丹念に何度も執拗に舌が這い回す。
痺れる様な感覚に時折吐息の様な声を漏らしながら声を噛み殺し身を捩る。ミロにとっては甘い拷問。スカーレットニードルを受ける者が懇願する様に「もう、止めてくれ!」と頭の中で叫び、成す術も無く頭を仰け反らせ、何時撃ち込まれるとも知れぬ15発目迄耐え続け悦びの涙が目元を濡らす。
カミュの手が胸元から脇腹を撫で下ろしながら下腹部に滑り降り、中心を撫でまさぐり始める。
握りとられ擦れる感覚に鋭い悦びに刺し抜かれ体を弓形に反らせ、喉の奥から声が沸き上がる。
切なげな声を漏らし愛撫に耐え続けるミロの表情は妖艶でより一層の情欲を煽る。

舌と手の動きから解放されたミロは浅く速くなった呼吸で胸を上下させながら体の緊張を緩めた。
一旦ミロの体から離れた舌は脇腹から腹部へと、太股から爪先迄肌を濡らす。
踵を持ち上げ爪先に口付けたカミュは指の一本一本を優しく口に含ませ舌で愛撫する。頭の天辺から爪先迄、全身性感帯だと教えられたミロは足を引き戻そうとするがカミュは離さず、ミロの感じる様を楽しんでいる様でも有った。
力が抜けて抵抗をやめた足をそのまま押し広げ、割って入り太股の内側を足の付け根迄舌を絡める様に口付ける。
熱く疼き己の存在を主張する体の芯に舌先が触れ、ミロは一瞬息を飲みビクッと体を震わせる。
濡れた舌がまさぐる様に巧みに動き滑らかに先迄滑る。
濡れる先を唇で挟み込まれる様にカミュの口内に収まると強く吸い上げられ舌が這う。ミロは震える声を上げ、弱々しく腕を上げ、カミュの紅い髪を掴む。押し退けようとするが力が入らない。
カミュは口内と舌から解放した濡れるミロの芯を掴み捕り、水音を立てながら擦り上げる。カミュの掌がミロの芯の湿り気を共有する。
再び、ミロの芯に唇と舌の刺激を与えるカミュは、濡れる指先をミロの秘められたアンタレスを探り当てる。焦る様にカミュの名を呼ぶミロ。
カミュは割って入ったその場所からミロの秘められたアンタレスを捕らえたまま、ミロに覆い被さる様に移動する。
ミロを愛しさの籠る眼差しで見詰め優しく口付けしながら、濡れる指先を円を描く様に蠢かせる。指先を解きほぐす様に埋めて行く。ミロは苦悶の表情を浮かべ艶かしい声を漏らす。
秘められたアンタレスは撃ち抜かれる事を了承したかの様に自ら指先を飲み込む。
その動きを確認したカミュは、体を震わせるミロを抱きしめ口付けると、太股の間に割って入りミロの両膝の裏に手を差し入れミロの脚を広げると、秘められた其処をカミュの芯が探り当てると突き上げる。ミロはその衝撃に体を強ばらせる。
ミロの片足を差し入れた手で持ち上げ、もっと深部へとカミュが押し入る。
覆い被さる体でミロをベッドに沈め、強く一気に貫いて二人の体を結び合わせた。

カミュはミロに埋め込んだまま、角度を変えて何度も口付けし、舌を絡ませ、耳元から胸元迄を濡れる舌を這わせた。
体を貫かれたまま濡れる舌で刺激を与えられ、否応なくミロの中の突かれる悦びが応える。
甘い苦悶の表情を浮かべ艶かしい声を上げ、ミロの中を満たすカミュの芯を締め上げる。
カミュの口から抑え様のない声が漏れ、雄の欲望に火が点いた。
ミロの脚を更に押し広げ、一定のリズムを刻む様に腰を引いては突き上げた。
二人の体の間に滑り込んだカミュの手がミロの芯を巧みに愛撫する。
カミュにされるがままになっていたミロの芯は脈打ち、熱く疼き渦巻き悦びが体中を駆け巡り、快感の波が押し寄せ続ける。
達するまいと必死に堪える様にミロは頭を左右に打ち振り、ミロの金の髪を振り乱す。
喘ぐ声が啜り泣く様な声に変わり、切なげに息も絶え絶え切れ切れにカミュの名を呼ぶミロに、カミュは狂おしい程の欲情に駆られ、ミロの肩を押さえ付け動きが激しさを増す。

自制心を失いかけていると僅かに残る理性が警告をする。自分でも戒め様とは思うが雄の本能は止められない。只の雄の本能や欲望だけでは無い。ミロを想う10余年間と言う長き年数の間押さえ付けていた情熱。それが現実の物となった、押さえ付ける物が無くなった今、その情熱を全て吐き出す様に、その情熱を体現する様に燃える様な紅い髪が乱れ舞う。剥き出しの独占欲と征服欲で荒々しくミロの唇を貪り容赦ない動きを続ける。
畳み掛ける様な熱い高まりが押し寄せ昇りつめミロは白濁を吐き出し果てた。
カミュの口から言葉にならない快楽の低い呻きが漏れる。カミュもミロの中に白濁を吐き出すと、体を震わせグッタリとミロに体を預け息を切らせる。

身体にカミュの重みを感じながら、頭の中が霧がかかった様な薄ぼんやりした意識の中、気怠い様な動きでカミュの乱れた顔を隠す紅い髪を掻き上げ顔が見える様にすると、そのまま毛先に向かって髪をすいた。動きは気怠げだが口元に満たされた様な笑みが浮かぶ。
その動きにカミュは顔を持ち上げ、ミロと視線を絡め合うと、二人共他の誰でも無く、お互いにこの目の前に居る相手では無いと愛と言う名前の干魃した大地に潤いを与え愛が満たされる事は無いと再認識した。

疲れたよ(>_<)
まだちょっと続く。よ。







涙は出ない。泣きたい様な気持ちなのに、涙は出ない。
代わりに出るのは笑い声。笑みや笑顔の笑い声では無い。嘲笑。その言葉がピッタリ当てはまる笑い声だ。

ククク…。アハハ…。アーハッハハ…。
馬鹿みたいに一人で笑い声を上げる。

「何がそんなに可笑しいんだ?」

「…自分。自分の愚かさ…かな?」

記憶が蘇った俺は相手の小宇宙を察知する事も戻っている。
カミュが来ている事も気付いてたさ。でも、敢えて、カミュが其処に居ないかの様に、自分だけしか存在しないかの様にしていた。
顔を見れないよ…。踊るのは、記憶どころか只の夢に迄踊らされるのは自分だけで良い。カミュ迄巻き込む必要は無い。そう思ったから。
けど、話しかけられたら答えるしかないだろ?これ以上、カミュが辛く思う様な仕打ちはしたくない…。

「愚か?誰がだ?」

今、『自分の』って、言っただろ?

「俺、だよ?」

「ミロが?何故だ?」

「俺は…。友を信じられなかった。俺に信じてもらえなかった友はきっと傷付いた。友を傷付けた俺は、愚かだ…。」

もう、話しかけないでくれ…。

「そうか…。その『友』は傷付いただろうな…。」

「だろうな…。」

ねぇ?俺に呆れて、失望しくれない?その方が俺は楽になれると思うんだ。
ここで失望してくれないと、俺、もっとカミュが傷付く様な言動に出ないといけないんだ。
でも、俺には出来ないんだ。これ以上傷付いて欲しくないから。頼むから…、ここで、俺に、失望して…。

「ああ。
ミロが一人気に病み、一人傷付く姿を見たら『友』は傷付くだろうな。」

「じゃあ…。
じゃあ、どうしろって言うんだ!?気に病む姿を見たら傷付く?だから、ヘラヘラしてろって言うのか?平気で居ろって言うのか?そんなの出来る訳無いだろ!?人を傷付けて平気でなんか居られる訳無いだろ!?」

どうして、こうなる?傷付けたくないのに、傷付けたくない相手を責める…?

「『友』は大切に想われているんだな、ミロに。」

「ああ…。とても大切な人だよ…。」

「『友』は幸福者だな。ミロにとても大切な人だと想われて。」

「幸せなもんか…。俺に傷付けられているんだ…。」

「では、私が不幸だとでも言うのか?私が、私自身が幸せだと思っているのに。ミロは、私が不幸だと思うのか!?」

「そんな事は…!
ごめん…。あんな言い方じゃ、そう言っているのと同じだな…。」

馬鹿!俺の馬鹿!「お前は不幸だ」なんて言われたい人、居る訳無いのに…。誰も言われたくない事なのに…。何で、俺は、こうも愚か…なのか…。

「私が、大切に想う相手が、私を大切だと想ってくれている。これ以上の幸せが有るか?」

「俺には、そんな資格無い…。」

「私にもそんな資格は無いと?私が大切に想いたいのに、想うなと?お前はそう言いたいのか?私には人を好きになる資格も権利も無いと言いたいのか?」

「そうじゃない!そうじゃないけど…。俺、じゃ、なくても、良いじゃないか…。」

「私には自分が好きになる相手を選ぶ権利も無いと言うのか?受け入れられなくても秘かに想う事迄禁じられているのか!?」

「ああ言えば、こう言う…。」

「お前だって。」

「頑固者…。」

「ミロもだろう。」

「減らず口…。」

「減らず口?
そうか。ミロは私の口数を減らしたいのだな?」

「は?何言ってんの?
!?!?!?」

カミュの行動はミロの予想外な行動だった様だ。
カミュは突然ミロの顔を両手で挟むとミロに己の唇を押し当てた。カミュからの口付け。カミュからミロに突然のキス。

「口数を減らす為に私の口を塞いでやった。」

「バババ馬鹿っ!塞がれたの俺の方じゃん!!!」

突然の事に戸惑いミロが名前の通り林檎になる。

「お前も、もう黙れ…。」

「ん…!」

再び、カミュはミロに唇を押し当て、ミロの口も塞ぐ。
ミロは黙って自分の唇を優しく包む様な口付けを受けた。
ミロの頬を挟むカミュの片手が首筋を滑り降り、肩に移動する。
肩に添えられた手が首筋を撫で上げ、首筋を伝い鎖骨辺りを滑る様に移動する。
フッと、締め付けが緩くなる様な感覚に、思わずミロは唇を離す。

「ちょっ…!なっ!何やってんの!?」

フッと緩くなる様な感覚はシャツのボタンを外されたからだった様だ。

「何って、続きを…。」

「馬っ鹿!本当、そんな急に………!」

カミュが人指し指を立ててミロの口に押し当てると。

「私の仮住まいはもう引き払ってしまったのだ。今日は泊めてくれないか?」

「呆れた奴…。
水瓶座の聖闘士様は随分とお行儀がよろしい様で。」

続く。

続きはお子様は読んじゃ駄目よ?大人になってからね?(笑)




一人になったミロは、己の鮮血で真っ赤に染まった掌を見る。

(記憶を蘇らせたのは血の匂いか…。)

自嘲気味に口元を歪ませる。
誇りに思うが、根っからの戦士である、言い替えれば、そうするしか道が無い。
記憶が無い時は記憶を取り戻したかった。だが、記憶が戻った今なら分かる。
血生臭い記憶は俺をそっとしておいてくれなかった。ほっておいてくれなかった。友を信じられなかったと悔やむ自分の姿。それを忘れた自分を、血生臭い記憶は悔やみ自分を責める思いに休息は無いと叩き起こした。
友を信じてやれなかったと悔やむ自分に、休めば良いよ、と、甘い言葉をかけてより大きな後悔の念を植え付け様と手薬錬引いて待っていた。
呼び起こされた記憶が、僅かでも浮わついた気持ちを持った自分を嘲った。愚かだ…。
また、友を信じられなかった…。
また、友を傷付けた…。

忘れた俺から悪夢は去ったふりをして、本当に自分が通って来た途のふりをして脳裏に映像を映し出した。
最悪だ…。
自分が通って来た途でも無い、事実でも無い事で友を疑った。
また、友を信じられなかった…。
また、友を傷付けた…。

素直だった自分が紡いできた物を自分で捩らせた。捩れた感情が更に捩れていく…。

続く。のね~







「お身体の調子は如何で御座いますかな?」

カミュが訪ねて来なくなった代わりに、誰にもノックされる事の無い扉を久しぶりにノックしたのは神官長。

「お陰様で、もう大丈夫です。」

「左様に御座いますか。それはよろしゅう御座いましたなぁ。
して、ご記憶の方は如何程で?何か思い出せる事が御座いましたか?」

「それは…、まだ、何も…。」

好々翁の表情は悲痛な面持ちになる。

「左様で…。それは、大変お気の毒で御座いますなぁ…。

我が一族が。」

「!?」

目の前に立つ老人は、今迄の好々翁とは別人としか思えない冷たい目をした老人になっていた。

「貴方様には何の罪も御座いませんが。あんまりじゃありませんか。
貴方様が教皇様に最高位の聖衣をお授かり受けるあの日、私の孫は訓練中に受けた傷が元で亡くなったんですよ。貴方様と同じまだ6つで在ったと言うのに。貴方様と同じ蠍座の生まれの初孫で御座いましたよ。
貴方様の聖衣の授与が盛大に行われているその時に、私の孫は生家でひっそり私の息子夫婦にだけ看取られ埋葬されたんですよ。
初孫に最後のお別れを言う事も出来ず、悲しみに暮れる息子夫婦に付き添う事も出来ず、教皇様の前で膝を着き頭を垂れる貴方様を、己の感情を押し殺し、己の事の様に喜ぶ笑みを浮かべてその様を見ていたんですよ、私は。」

「貴方様には何の関係も無い事で在りますがな。」

ミロは硬い物の衝撃を右側頭部に受ける。
「ウッ!」と、呻く様な声を上げ、痛みに膝を着き、衝撃を受けたズキズキする右側頭部を手で押さえる。
押さえた掌を生暖かい液体が濡らす。こめかみから頬を生暖かい液体の伝う感触がする。

老人はミロの側頭部に衝撃を与えた銃器をミロの眉間に突き付けると引き金に指を掛けた。

「昏睡中に枕の高さを変えれば窒息死するだろうと破落戸に入れ知恵をしてやったが上手くいかなかったな。まさかの邪魔が入ったからな。邪魔をした者が恋の闇(しのやみ)で引っ掻き回すかと思ったが、それも大事に至る事も無かった。至らなさには幻滅だったな。
これが最後で最高のチャンスであろう。」

引き金を引かれると己の頭を鉛玉が貫通する…。そんな恐怖に怯えた顔をし、恐怖で目に涙を浮かべ、恐怖に震え、固まった体で老人を見上げる…。

「貴方様のその様な表情を目にする日が来ようとは。黙って耐えて仕えた甲斐が有ると言うものです。」

己のこめかみを伝う血の匂いがする。真っ赤な滴り落ちる鮮血の匂い。

「貴様…、カミュを愚弄するか…。」

ミロの爪が真紅に染まる。

「はいっ。消えちゃってぇ。」

ミロが立ち上がるよりも先に、老人の姿が消える。

ミロは背後に立つ人物の方に顔を向ける。

「デッちゃん…。」

「ばぁか。そんなじいさん一発であの世行きだろ?改心させる慈悲を与える暇なんかねぇぞぉ。」

からかう様なニヤニヤした表情でそう口にするデスマスク。

「思い出したのか?」

「ん…。どうだろう?落ち着いて考えてみない事にはな…。」

「何となく胡散臭ぇジジィだとは思ってたけどよぉ…。
ったく、頭に血が上る速さだけは変わらねぇってかぁ?
お前の爪は、んなつまんねぇ相手に使う様な物じゃねぇよ。闘う相手以外で小宇宙を使う様な相手でもねぇ奴に使うな。
手を汚すのは俺等の仕事よ。お前は誇り高きキンキラキンのまま居れば良いの。」

ニヤッとした表情を浮かべるデスマスク。

「デッちゃん…。」

「あ~、ま、お前は気にすんな。まだ本調子じゃねぇんだろ?もう暫くゆっくりしてろや。
ミロの記憶が戻ったとか、お前からは最高の誕生日プレゼントを貰った事にしといて催促しねぇでおいてやるよ。」

「じゃあな。」と、五老峰の滝に消えた時の様にデスマスクは去って行った。

続く。ぞ、続く。






閉じた扉に凭れ、扉の向こうから聴こえるカミュの声を背中で聞いたミロは、扉に背中の預けたままズルズルと崩れ落ちその場に座りこんだ。
立てた膝に前頭を乗せ、己の髪を乱暴に鷲掴む。

カミュの唇がミロの唇に触れる刹那。ミロの鼻腔を擽るカミュの香り。
匂いは記憶を喚起するのがとても強い。嗅覚への刺激は記憶や感情を呼び起こす。

カミュの香り、何時か間近で嗅いだ香り。
その香りに呼び起こされたのはミロの記憶か?
ミロの脳裏に浮かぶのは、輝きを放つ黒、纏うのは紛れもなく、今、ここに居る、己に腕を回すカミュ…。
吹き飛んだのは自分の姿…。目の前には黒く輝きを放つカミュの姿…。
底が見えぬ深い深い闇が口を開ける奈落の様な其処に落ちて行く自分の姿…、見上げる目の前に広がる光景の片隅に、周りに溶け込み姿は見えぬが、黒い輝き…カミュが纏う黒い輝きと同じ黒い輝き…。

落ちて行く自分の姿…。俺…、崖から落ちたんだよな…?
何で…、見上げる先に見えるのが、カミュが纏う物と同じ輝きなんだ…?
そこに…、いた?…のか?カミュ、は…?

それでも、そんな憶測を否定したい自分に追い討ちをかける様に脳裏に浮かぶ、カミュと対峙する自分の姿。
纏う物は黒く輝きを放つ物では無い。
荒れ吹雪く雪の中、カミュが放つは間違いなく凍気。つい先程、自分に見せてくれた能力。
炎に巻かれる自分の姿。だが、巻かれる炎の向こう、目の前に見えるのはカミュの姿…。
これは…、自分の記憶…なの、か…?

何、なんだ、よ…。お前、一体、何なんだ、よ…。お前、俺と、本当は…、どんな、関係だったんだよ…。
信じて良いのか…?信じちゃ駄目なの、か…?

否定したくない気持ちも有るが、呼び起こされた記憶の断片が生んだ疑問と不安は膨れ上がる一方で疑心暗鬼に陥る。
それでも、頑なに拒否出来ないのは、否定したくない自分が居るから。否定したくない自分は、きっと、閉ざされた記憶の中で生き続ける記憶の断片。そう思う。そう、思いたい…。


ミロの住まいの近くの仮住まい。帰宅したカミュを出迎えたのは教皇本人。
腕組みをし、仁王立ちするシオンの姿は、何時ものおふざけ教皇の雰囲気では無い。
それでも、己の姿を見て臆するカミュを見て、口を開いたシオンの口調は

「やっちゃったねぇ。カミュちゃん。」

頭ごなしに権勢を振りかざす様な事はしないのはシオンの若輩者への優しさか。

「まだ、今なら引き返せるから。ミロに拒絶されなかったからまだ望みが有ると思ってるかも知れないけどさぁ。あんな不安定なミロと会わす訳にはいかないのよ。会ったら、お前が傷付く事になる。今よりももっと。
私はねぇ、カミュが可愛いんだよ。だから、傷付いて欲しく無いんだ。」

「もし、それを拒否したら、どうしますか?」

「さぁて、ね…。
カミュも傷付いて欲しく無いけど、ミロにも傷付いて欲しく無いんだよね。」

「どう言う意味ですか?」

「そんな威嚇する様な言い方しないで聞きなよ。ミロの記憶が戻った時、ミロは自分を責めるだろうね。只でさえ、カミュを信じてやれなかったって今でも自分を責めてるのに。」

「………。」

「あんまり私を怒らせるなよ?おふざけシオンで居る間に聖域に戻るんだ。」

「………。」

「頑固だねぇ…。何も、一生の別れじゃ無いんだから。ミロの記憶が戻る迄の間だけじゃん。」

「もし、戻らなかったら、どうするのですか?」

「戻るよ。
私はそう信じてる。
絶対に戻る。何なら教皇の座をかけても良い。」

「私も、信じたいです。」

「そうそう。カミュが信じ無いでどうすんの?って話だろ。」

眠い…。
一気にカミュミロハッピーエンド迄いきたかったのになぁ。
え?ハッピーエンドとかってネタバレすんなって?
ネタバレじゃないですよ!端から「カミュミロ」って言ってるじゃないですかぁ。
二人が結ばれなくてどうするよぉ?
続く。




「今のミロは、私と同じ想いだと思っても良いのだろうか?」

そう問いかけられて、否定出来ない自分が居る。
僅かな時で警戒心で解きほぐされ、解きほぐされて惹かれる…。自分でも不思議な事だと思う。
これは…、思い出せない記憶の中で眠る記憶…、想いなのだろうか…?
否定の言葉も口に出来ず、否定しない反応を身体全体が見せている。
これじゃあ、肯定だと思われても仕方がない。でも、肯定じゃないんだと否定しない自分が居る。
やはり、これは…。この気持ちは…。

両腕に添えられるカミュの掌。振りほどこうにも、振りほどこうと思わない自分が居る。振りほどけないんじゃないんだ。振りほどきたくないんだ。
体が近い…。二人の肩が触れ合う…。両腕に添えられていた掌が俺の体を滑る。背中に回された掌。カミュの両腕で抱きすくめられる。
全然嫌だと思わない自分が居る。寧ろ、嬉しくすら思う。
認めよう。これは、カミュの問いかけに対する肯定の意。
顔が近づき、俺の頬に息がかかる。
だらりと下げられた両腕を自分もカミュの体に触れさせ、掌を滑らせる。
唇が触れ合う…その瞬間。
弾かれた様に俺は滑らせていた掌を自分の脇を背中迄回されたカミュの腕を掴み、力いっぱいカミュの体を押し退けた。

何が起こった!?
自分でも訳が分からず、茫然とした思いで目の前のミロを見やる。
ミロを見た私は思わず、息を飲む…。
あれは…。
あの瞳は…。
スカーレットニードルを撃ち込む瞳。激情に燃える光を放つ瞳。
何故だ!!!
だが、そんな光を放つ瞳は一瞬の事で。直ぐに、ミロの瞳は光を失う。何を思い、考えているか計り知る事が出来ない様な意識を閉ざした様な瞳に変わる。

「ごめん…。何か…。急に気分が優れなくなった…。今日はもう、帰ろう。」

そう言うミロは、家路に付く間、無言でミロの隣を歩く私を否定するでも無く、一人にして欲しいと言う様な素振りも見せずに、無言で私と並んで歩く…。
分からない…。
何もかも拒絶された訳でも無い様だ…。
だからこそ、余計に、私には分からない…。それを知る術は私には無いのか…?

住まいの前迄来ると、ミロは一人足早に玄関先迄行き

「今日は…悪かったな…。また、遊びに来てくれ…。」

そう、何時もより言葉少なに、閉じかけた扉から顔だけ覗かせ、顔も伏せ気味にこちらから表情すら伺えない様に剃らし、私に告げると、パタンと控え目な音を立てて私の目の前の扉を閉ざしてしまった。

何がミロの中で起こったのか…。
言葉も素振りも、何もかも私を全て拒絶した訳では無い…。だからこそ、余計に…。
今の私に、その閉ざされた扉の様なミロの内面を抉じ開ける手立ては、無い…。私自身も抉じ開ける様な真似はしたくない…。
ミロがこの扉の向こうで、扉の近くに居るとも限らないが、物言わぬ扉に向かい、「また来る…。」と、告げて、その場を去る…。
今は…、こうするのが、得策だろう…。

続く。

何時もお話書く時は下書き無しのぶっつけなんですよ。
だから、お話の流れは書いてる時に思い付くままに書いてるんで(^^;内容が矛盾したり支離滅裂だったりばかりするんですね(^^;
おバカの方も同様に(^^;
で、何で何時も小刻みに、続く。ばかりかと申しますと、上記の為に何かの弾みで消えた時のorz感ときたら、もう(>_<)なんで(^^;
だから、やたら、続く。なんですよ(^^;ご了承下さいm(__)m







HAPPY BIRTHDAYデッちゃ~ん♪ワワワワ~←カラフル死仮面コーラス
HAPPY BIRTHDAYデッちゃ~ん♪ ワワワワ~
HAPPY BIRTHDAY DEARデッちゃ~ん♪
HAPPY BIRTHDAY・・・デッちゃ~ん♪
デッちゃん誕生日おめでとう~( ^-^)ノ∠※。.:*:・'°☆

では、続き。

毎日の様にカミュは尋ねて来てくれる。
俺の身体を気遣って、長居はせずに散歩しながら他愛の無い会話をする位だけど。
それでも、カミュが来てくれるのを待ち遠しく思う俺が居るのも確かだ。まだ、何も思い出せる事は無いけれど、カミュが俺の友人として過ごして来たと言うのは、信じられるとは思う様にはなった。

教皇や老師、仲間達が私をミロに会わせまいと徹底していたが、一体何を杞憂していたのであろうか?
確かに、最初、自分を覚えていない事を目の当たりにした時はショックだった…。
時折、ミロの口から零れる、私には面と向かって口にしなかった、ミロの秘めた想いを耳にした時も心がざわめいてしまう時も有る…。
だが、アテナの御意志に疑心を持つつもりは更々無いが、私をミロに会わせらないと思われる程の心痛を私を受けてはいない。一体、アテナは何を危惧しておられるのか?

「ミロ。今日はお前に見せたい物が有るのだ。」

何時もの様に歩きながら会話を交わす。
あの日、ミロが寒いのは嫌いだと言った時だ。あの日から私は暫くミロの元から帰宅してから、ずっと思い悩み考えて来たのだ。

「何?」

私は不意に粉雪を舞わせる。太陽の光がサンサンと降り注ぐ中で。
私の舞わせた粉雪の結晶が太陽の光を反射してキラキラと煌めく。

「綺麗…。」

ミロはポソリと呟くと、その煌めきに魅入り、その煌めく粉雪に触れようと手を伸ばす。

「ミロ。冬も…、寒い時も良い物だと思わないか?」

「そうかも知れないな…。こんな綺麗な光景が見れるなら良いかもな…。」

「ミロ…。」

私はミロの手を取り、掌を開かせる。不思議に思いながらもされるがままのミロの掌に自分の掌を重ねる。

「冷たい…。」

「ミロに重ねた自分の手を引き、ミロの手を持ち上げる様に触れる。

「これ…。」

「雪の結晶だ。」

「綺麗だ…。」

「その雪の結晶は私が作った物だ。先ず、自然の中で溶ける事は無い。」

「カミュって…。」

知識としては聖闘士の事は耳にしたが、実際にカミュの能力を目の当たりにしたミロは不思議で仕方ない様だ。

「只、寒いだけでは不安に狩られる事も有るかも知れない。だが、私の力がもたらす寒さは、消える事無くミロの側に居る。
過去を思い出せ無くて、不安に狩られるかも知れないが、今の、これから先のミロは寒い季節に不安に狩られる事は無い。」

「どう言う意味…?」

「私がいる。
私がずっとミロの隣で支える。だから、私を信じて欲しい。」

私の言葉にミロの返事は無い。
だが、言葉にしなくとも伝わる事も有る。大きく見開かれた蒼い瞳は潤いの様な輝きが増す。目元が赤く色付いている。

「私はまだミロに伝えられていないが………。」

私が言葉を紡ぐと、ミロはハッとした様に、私の手が触れる自分の手を慌てて引っ込め目を逸らした。
確かに、私はミロに私の望んで止まない想いを伝えられていないし、今のミロは何時もミロではない。だが、私にとってのミロは、只一人。今、目の前に居るミロは、私が幼き頃からずっと…。ずっと…、長く想い続けたミロだ…。
この様な事態に陥り、戸惑い続けるミロに想いを伝えるのは間違いかも知れない。
だが、私の長く想い続け高まり溢れる想いと己の理性が攻めぎ合う。
アテナの御意志や教皇の命に背いてここ迄来た。それが私の答えだ。

用事が有るので続く。



「また尋ねて来ても良いか?」その言葉通り、翌日も、カミュ…と名乗った人物は尋ねて来た。

友人…と、言われたからと言って、直ぐに警戒心が解ける訳じゃないのも仕方が無いと思うんだ。だからって、連日玄関先で立ち話と言うのも相手を傷付けてしまうので無いかと思う…。だから、毎日の日課にしている散歩に誘ってみたんだ。

「毎日散歩しているんだけど、君さえ良ければだけど、歩きながら話さないか?」

「ああ。それも良いな。」

思いの外、柔らかい口調で同意してくれた。

「この辺りは涼しくて助かる。」などと彼は口にする。確かに、猛暑は俺も勘弁願いたいけど、まだまだ夏本番は先の話なのに。

「この辺りは夏でも然程猛暑日と言われる様な気温の上がり方はしないらしいけど、その分、冬の寒さは厳しいらしい。」

「そうか。その…、こう言う言い方は良く無いのは分かっているのだが…。冬の寒さが厳しいのならば、冬の生活は不便だと思うのだが…、冬もここで過ごすのか?」

彼は歯切れの悪い言い方をする。
ああ。そうだな。冬もここで過ごすと言う事は、冬を向かえる頃も記憶が戻っていないと言う事だからな。
冬が厳しい所での生活を心配してくれてるんだ。でも、それを言うと記憶の事に絡んでしまうから、オブラートに包む様に言えなくて…。不器用なんだな。でも、そんな彼の様子が俺に安心感を与えてくれた。

「ふふ。ありがとう。」

「ミロ…?」

「そうだな。冬を向かえる迄には記憶を取り戻したいな。冬が厳しい所で過ごすなんて勘弁して欲しいな。」

私の歯切れの悪い話し方で、私の言わんとしてる事を察してくれたのか。そう言う所は何時もミロと変わりない。
「言わないと分からないから。」と、言いながらも、口数の少ない私の考えを察してくれるのだ。だが…、私が最も察して欲しい、私が望んで止まない想いは全く察してもらえないのだが…。

「おかしいよね。冬の生活の記憶なんて無いのに、冬は寒いから嫌だ、だなんて。」

「そうだな。ミロは寒いのが苦手だったな。」

こう言うと、「カミュが寒いの平気過ぎなんだよ。」などと、子供の様にプリプリし出したりするのだが。

「寒いのは嫌いだな…。」

「………。」

「寒いのは…、冷たいのは…、俺の大事な物を根刮ぎ奪って行ってしまう様な気がするんだ…。
それが何なのか。そんな事が本当に有ったのかは分からないけど…。」

「ミロ…。」

それは…、私の事なのか…?
寒いのは…、シベリアに弟子を育てる為に長く留守にした、ミロの側に居てやれなかった私の事、なのか…?
冷たいのは…、ミロを置いて…先に逝ってしまった…私の…事、なの、か…?
ふざけて、私に聖域にもっと居ろと絡む事は有ったが、ミロは私に何も言わなかったが…、アテナのお力で蘇った後も、私を責める様な事は何も言わなかったが…。
ずっと思っていた、事、なのか…?

「カミュ…?」

ミロに名前を呼ばれてハッと我に帰る。
今、名前を呼んで、くれた?
「貴方」や「君」としか呼んでくれていなかったのに。

「ああ。悪い…。
毎日のペースが乱れては急に体調を崩す事も有るかも知れない。そろそろ戻るか?今日はゆっくりすると良い。」

「あ、うん。そうだな。」

二人でミロの住まいに戻り、「また来る。」と、今日は別れた。

続く。




「私は…カミュ。水瓶座のカミュ、だ。お前の…、ミロの、古くからの、………友人、だ。」

友人…、我々の関係は、その言葉で表す様な仲…だったろうか。友人。自分で言った言葉なのに、ミロとの距離が急に遠退いてしまった様な気持ちになる。私はお前の親友だ、と、何故、胸を張って言えなかった…。
言った所で、ミロが戸惑う姿を見るはめになるのは明かだ…。親友だと言われた相手が戸惑う姿など見たく無い…。否、相手に戸惑われる自分を見たく無いだけだ…。だから、私は、今迄も………。

「カミュ…?」

「誰にも、何も聞いていないのか?」

「俺が蠍座なのは聞いた…。何故、蠍座と呼ばれるのかも…。でも、そんな事聞かされても、俺には何の事だか?って…。」

「そうか…。此処には誰か尋ねて来る者はいないのか?」

「否、誰も。」

聖域の者は誰もミロの安否を確認しに来たりしないのか?それとも離れた所から照覧しているのだろうか?
ミロは私に明かに警戒心を抱いている…。消沈した気持ちになるが、それで良い。知り合いだと名乗る者を誰でも懐かせる様では困る。…それは、心配になる………。

「急に訪れて驚かせてしまっただろうな。」

「それは、まぁ…。」

「慣れない事で疲れが出ても困る。まだ本調子では無いだろうからな。今日はこれで帰るが、…また、尋ねて来ても良いか?」

「あ、ああ。…うん。」

「そうか。」

カミュと名乗る、俺の友人…だと言う人は、とても柔らかな笑みを浮かべて帰って行った。
彼は、信じても大丈夫な人なのだろうか…?

続く。




美しい自然が溢れ、人の手が付けられていない、それでいて夏場にはそこそこの身分のご高齢のご夫婦が避暑に訪れる様な、不便な山中等とは言い難い、人気の余り見られない様な取って置きの穴場と言える様な土地。城戸家だから用意出来たと言っても過言では無い、そんな場所にミロは身を置いていた。
都会の雑踏の方が刺激が有り早く記憶を取り戻す事が出来るのではないか?とか、人混みに溢れている方が紛れるには良いのにないか?などの意見も有ったが、何せ、ミロの風貌だ。人混みの中では反って目立つだろうとか、聖域育ちのミロに都会で生活させるのはどうかと、過保護な意見が声高に出た為で有る。

毎日、何をするでも無く日永一日、のんびりと過ごしていた。宛も無いがプラプラと、近所の自然の中をプラプラと散歩しては帰宅する。そう言う暮らしであった。
そんな毎日を過ごしていたが、その日は違う出来事が有ったのだ。
プラプラと散歩して帰宅すると、遠目でも目を惹く位の鮮やかな紅が、自分が寝泊まりする家の玄関先に有ったからだ。
状況に頭が追い付かずに、ミロは思わず足を止める。離れた所から、時折、風に靡いて揺れるその紅の流れる様をボーっと目で追う。家に帰れずにいて、どうしようかと困惑しながら。

小宇宙を感じる事が出来なくとも、人の気配を察知する事は彼方の方が遥かに長けているだろう。
そんなに近くに居る訳でも無いのに、当たり前に此方に気付き、此方に振り向く。
振り向き様に人を射る様な凍る様な鋭い眼差しが此方を向くが、瞬時に先程の眼差しは見間違いかと思う様な柔らかい眼差しに変わり、此方に向かって歩みを進めて来る。

どうしようか。知らない人と関わるのは躊躇してしまう。有る意味、恐怖すら感じる。だが、自分を知っている人物かも知れない。何か思い出す手掛かりになる様な事が有るかも知れない。
そんな思いが頭の中をグルグルと回る。
そんな思考を巡らせている内に、紅の主は既に目の前に立っている。
何て言えば良い?「初めまして」?、それもおかしいだろう。「貴方は誰ですか?」? それは失礼だろう…。やはり、無難に「こんにちは」か?そうだな。それが良い。
そんな事を考えている内に、こちらが口を開くより先に、

「ミロ。」

と、名を呼ばれる。
名を呼ばれ、伏せ目がちに目の前の人物を視界に入れない様に、自然とそうなっていた目をその人物に向けた。

「思っていたよりも元気な様子で良かった。身体の方はもう良いのか?」

当たり前の様に、久しぶりに会った知人に話しかける様に声話しかけられる。
(でも、この人の事を俺は知らない…。)

「…ごめんなさい…。俺…、何も覚えて無くて…。貴方は、何方ですか…?」

目の前の人物を捉えていた目線も自然に伏せてしまい。己から声を出す事すら躊躇してしまい、震える唇でおずおずと声を出した。
己の口から出た言葉の内容に自分でも胸が苦しくなる。何も覚えていないと再確認する様で。己の言葉に傷付く者も居るだろう事に。

ミロの言葉を聞いたカミュの瞳に陰りが生まれる。失望と言う名の陰りだ。
知らなかった訳では無い。あの密偵の者に、あの神官長を務める老人に、事情は聞いてはいたのだ。知らなかった訳では無いが、それでも、自分の事は覚えていてくれているかも知れないと、カミュの目の前から姿を消してからの間に思い出してくれたかも知れないと、言う期待…。自分だけはミロが忘れる訳が無いと思う程の…自分のミロへの恃む想い…。

続く。よ。









その様なミロの身に起こった事を馬鹿馬鹿しい話は勿論省いて、ミロに話して聞かせる老人。

「そんな事が…。」

「崖から転落しても命が有ったのも、生死の間をさ迷う様な重傷も短期間で快復されたのも、全てアテナ様の御加護と蠍座様の普段の鍛練と鍛え抜かれたお身体、ご自分では分からぬかも知れませんが、貴方様に宿る潜在能力のおかげでしょうな。」

「………。そう、なんでしょうか…。」


何故、私ばかり遠方の任務に出される。何の陰謀だ…。『長年シベリア暮らししてたんだから聖域離れるの慣れてるよね?』では無いぞ。全く…あの教皇は…。

私は以前と同じ様に任務の帰りにアテネ市街から程近い市街に立ち寄り身体を労う。任務とは言え、今の聖域に直帰する気にはなれない…。暫くお暇をもらおうか…。シベリアに居た方がまだマシだ。そうすれば、ミロを捜せるかも知れない…。

「あの…。水瓶座様…。」

「お前は、あの時の…。」

「覚えておいででしたか。はい。以前お会いした私でございます。」

「今度は何の用だ?まさか、姿を見かけた故声をかけた、などとは言うまいな?」

「その様な事は!滅相もありません!」

「では、何用か?」

「実は、蠍座様をお見かけしたとの噂が…。」

(何だと!?)

「貴様、何の了見だ?教皇ご自身が私に知る手立てを絶たれておいでなのだぞ?お前達にもその様な通達が有るのでは無いか?教皇の通達を破る、聖域への謀反の意と判断し、今此処で貴様を制裁しても構わんのだぞ?」

「謀反の意などと滅相もございません!しかしながら、神官長様が、水瓶座様が余りにもお気の毒だと、全ての責任は神官長様がお持ちになると。私とて、この様な事は…。しかしながら、あの様な高位のお方に座して頭を下げられては…。」

「皆迄言うな。直属の上の者に土下座迄されて断れぬ事情は理解する。」

(私とて、一度は敵を欺く為とは言え、教皇の命でアテネに対し…。
しかし、僅かな綻びとは言え、この様な事が起きる様では、この者も長くは無かろうな。
神官長…。あの老人か。確かに、あの老人は我々に対し甘かった。孫に接する祖父の様な所が有った。今回も老い先短い己の身よりも私を優先したと言うのか?
だが…。)

(偶然、私が休暇中に出向いた先でミロに出会す可能性は0では無い。全く有り得ない事では無いのだ。そう、偶然、な…。)

続く。


「………そう言う訳だ。皆、カミュの気持ちを考えたら辛いだろうけど、皆なら出来るよね?善し悪し両方だったけど、今、此処に皆が揃って居る事が出来る様になる迄乗り越えてこれたんだから。頑固に長年見方を欺いて来たり、小僧共の事が気になっても中々本当の事伝え無かったり黒幕か!?みたいに目を光らしてみたり、伝えられ無くても我慢して海に行かずにお留守番してたり、血の涙を流す様な事も乗り越えて来たんだから!ね!」

「良い事言ってる様で嫌味ったらしい奴じゃのぅ…。」

「略私の事じゃないですか…。」

お前達なら出来る!と、言う鼓舞の様で古傷を男女男っている様にしか聞こえないのは何故か?

「あれ?ところで、ミロは?」

「ん?そう言えば、姿が見えんな…。」

「ちょっと~!お前達何やってんのよ!」

「教皇の話を真面目に聞いてたんじゃないですか!」

「そうだ!そうだ!」

「んも~!あの子小宇宙感じないからチョロチョロされても分からないってのに!全く、何時も勝手に出て行っちゃうんだから!聖戦辺りから何か性格変わっちゃったよね!え?声も?気のせいよ。」

「そこの保護者!ちゃんと見てないと駄目だろ!本当!保護者面していざっ!って時にこれじゃ駄目じゃん!止めろよ!お前何時か『止めはせん』とか言ってほったらかすんだろ!」

「なっ!わっ私がミロをほったらかす様な事が有る筈………。」

「ゴチャゴチャ言っとらんで、サガ!捜せ~!とっとと捜せ~!皆もほら!散った、散った~!」

「まぁ、今のミロの足じゃそう遠くには行けんじゃろう。」

「だからじゃん!あんなちょっと歩いただけで足腰ガタガタになるんだから、ちょっとふらついただけで足滑らしたりしたらどうすんのよ!十二宮や聖域って道の脇は断崖絶壁なんだからね!
お前、小僧のお姉さんの事忘れたの!?此処は聖域に辿り着く迄の周りよりずっと高所なんだからね!」

「むぅ~。迂闊だったわ…。」

「ムウは今、ジャミールだよ!居ない人に呼び掛けるとは、このボケろーじん!」

「お主に言われとう無いわ!」

この二人は何時も並走しながら口喧嘩してるのか?

シオンの危惧も意味なく、危惧した通りにフラフラの足取りで足を滑らせガラガラガラ~…。一生懸命岩に掴まるも、今のミロにファイト~!いっぱ~つ!が出来る訳も無く、それに、ファイト~!いっぱ~つ!は引き上げる相手も必要だから余計出来る訳も無く。哀れ、足から落ちるのに何故か顔面を出っ張った大岩で強打し、そのまま崖下へと真っ逆さま…。
…川流れて無いのかな?聖域の周りには…???


聖域から程近い村の村長さんが子供達にピクニック序でにお伽噺を聞かせてあげていると、

「するとぉ、川上からぁお~~きな桃が、どんぶらこぉどんぶらこぉと、流れて来ましたぁ。」

「あんな風に?」

「そうそう。あんな風に。…あれは桃と言うより林檎っぽいがの。
って!あわわ…!人じゃ!早よ助けんか!皆の者!」

「何て酷い怪我を…。だ、誰か!レスキュー911じゃ!早く!」

「村長!ここは圏外です!」

「何とっ! 仕方がないの!村迄誰か一走り行って救急車の手配を!
むっ!このドラ息子!何じゃ!そのみっともない髪型は!」

「俺はたった今から悪の仲間入りだ。悪の仲間入りをするなら先ず見た目からだ。悪と言えばモヒカン!ヒャッハー軍団の象徴、モヒカンだ!」

「嘆かわしい…。昔から力だけは強いお前は聖域にお勤めに行くも、井の中の蛙で周りに付いて行けず、雑兵になるもこの有り様…。情けないのぅ…。死んだ母さんに顔向け出来んわ…。」

「おふくろ生きてるだろうが!勝手に殺すな!
んおぉ~!!!よく見れば、この転がってるボロボロの奴!蠍座様じゃありませんか!ってんだ。一度お見かけ、本当の本当にチラッってだけどぉ、見た事有るもんね!エッヘン!
いきなり大将首に遭遇するとは幸先良いぜ!こんなボロボロなら殺れるかも知れない!黄金聖闘士の首を取ったとあっちゃあ、いきなり首領クラスだろ!出世街道間違い無し!いくぜっ!ヒャッハー!」

「止めろ~!!!」

ズルッ。ドタッ!ポス…。

勝手に足を滑らせ勝手にズッコケ、転んだ拍子に偶々拳がミロの顔面に…。しかも、音的にはポス…。程度の威力。
このドラ息子ヒャッハーは、拳骨を喰らい村長と一緒に駆け付けた救急車に付き添いとして乗り込み、大人しくちょこんと車内の隅っこに座って病院迄行きました。
後々、ミロが凶族に襲われたと言う話は、このモブのモビィこと高木モブーさんがヒャッハー軍団の中で尾ひれを付けて吹聴して回った為と思われます…。(モビィ?高木?)
だが、吹聴した内容に何処の病院かも含まれていたのは確かな事…。

続く。






「え、えと~…、気持ち良く寝入ってたんですけどぉ。眠れない訳じゃないって言ってたんで、気持ち良く寝入ってても夜中に起きちゃうのかなぁ?って…。それでぇ~…。」

「そ~れ~でぇ~!?」

「それで~、魔宮薔薇の香気で心地好い眠りを~と…、何時もより多目に咲かしておりま~す。と…エヘヘェ…。」

「おめでとうございま~す!
…じゃ無いわ!何が心地好い眠りだ!魔宮薔薇の香気じゃ心地好く眠れても翌朝迎えられ無いだろうが!
こんな所に双子神の回し者がぁ~!皆の者~!出あえ!出あえ~!
あ!貴様等双子と思わせて、双子に化けた双子神だな!」

「シオン、落ち着け。」

「餅なんかついとらんわ!餅つきならカミュの聖衣にさせりゃ良いだろ!序でにカミュが必殺技撃つのはカミュが自動餅つき機DXだからじゃないからね!カミュコデラックスか!この野郎!
大丈夫だ。落ち着いておる。
結果、技の相乗効果、化学反応、混ぜるな危険!で、とんでも無い事態になっちゃったけど、三人共、ミロの事を思ってやったんだからねぇ。仲間思いの優しい子達を責められないでしょ。 」

「さて…、どうしたものかね…。
ところで、ミロちゃん。」

「え?は、はい?何です、か…?」

「何で、何時も居眠りぶっこく程夜寝れないのよ?…って、聞いても分かんないかぁ。覚えて無いんだもんねぇ。」

「悪い夢を見て目が覚めると、申しておりましたが…。」

「夢、ねぇ…。
ちょっとごめんねぇ。」

「え?な、何…!?」

シオンはミロの頭に手を起き空見する。

「はぁ、はぁ、はぁ。ほぉ、ほぉ。この辺りに記憶が詰まってるのねぇ。ふんふん。で。で。あ~、有った、有った。ミロが見てた夢の記憶…。ふんふん、ふんふん。へぇ…。はぁ…。えっ…。何ぃ!?はぁ~、何とまぁ。ありゃ~…。
童虎。これはアテナにお伺いを立てた方が良い。」

「何じゃ?」

「後で詳しく話す。
ミロ。」

「は、はい…。」

ミロはシオンに己が蠍座の聖闘士で有る事を聞く。
だが、アテナ・聖闘士・星の導き・黄金聖闘士、そんな事を聞かされてもミロには何一つ理解出来る物では無かった。

「分からぬか?」

「はい…。」

「ま、そうだよね。普通は理解の域を越えてる話だよ。」

シオンはアテナに今回の事で伺いを立てた。まだ、他の者達には話していない事を全て。
それを聞いたアテナは、小宇宙も解放出来ぬミロにとって、十二宮は、十二宮外であっても聖域での暮らしは無理が有ると判断した。今となっては黄金聖闘士の力が必要な程の有事など先ず起こらないであろう。だから、ミロは己の記憶が戻り、己の意志と意思で、己の足で戻る迄聖域を離れて生活する方が良いと。
そして、全てを聞いたアテナはまた、もし、カミュがミロに会えば、カミュが張り裂けんばかりの心痛を味わうかも知れぬと、辛い決断では有るが、平和となった今を生きる皆に必要以上の辛い想いをして欲しく無いとの達ての願いだともシオンに告げる。

アテナの願いを汲んだシオンは皆にアテナの決断とミロの記憶の断片に見た全てを話す。
皆、辛い決断だと思ったが、アテナの判断と何よりアテナの達ての願いと有らば聞き入れぬ訳にはいかなかった。

続く。


「まぁた、教皇の下らない思い付きかぁ?」

「ったく、本当、ろくでも無い思い付きに付き合わされるこっちの身にもなって欲しいよ。」

「やれやれ…」

等と、不平不満文句たらたらでダラダラと教皇の間に集まる10人弱。

「あれ?全員居ないじゃないか!残りの奴等はどうした!」

「此処に居ない面子は誰かさんと違って真面目に任務中でーす。」

「そうだっけ?ま、いっか。
皆、耳の穴かっぽじってよく聞け~?」

「ええ!?」

「まだ言って無いし。」

「実は………」

「本当ですか!?」

「まだ言って無いってば。」

「実はのぅ。ミロが記憶喪失になったんじゃ。小宇宙も全く感じられんし…。昨日の日中は何時もと変わりなかったが、何か知っとる者はおらんかのぅ?」

「昨日ミロと会った者は右手を挙手~と、思わせて、左手挙げて、右手挙げて、右手下げ無いで左手下げ無い。
おっ!皆、『狼狽えるな!小僧共~!』ポーズじゃん。」

「お主…。」

「ふむ。此処に居る皆は昨日ミロと会ってるんだな。ならば…。
デスマスクさん、貴方はミロさんが被害に遭われた時間帯は何処で何をしてましたか?」

「ミロが被害に遭った時間帯って何時何分何秒の事ですかー?」

「それもそっか。皆、昨日ミロに会ったのは何時頃の事よ?」


「やっぱり、貴様等か!この双子は~!!!」

「私は別に何も…。
只、ほんの少しでも気持ち良く快眠出来れば良いと思って…ゆる~~く脳をね…。
でも!幻朧魔皇拳なんて撃ってませんからね!断じて!」

「お、俺だってそうですよ!
只、ほんの少しでも恩を売ってあわよくば…なんて下心満載でサガより強めに… 位の事しかしてませんからね!」

「や・は・り・き・さ・ま・ら・の・せ・い・かぁ!!!」

「あの…。」

「何だ!!!」

「私がミロに会ったのは昼間の事なんですが、ミロが寝入ってから姿だけは見てるんです。」

「それで!?会いに行ったらもう寝てたって!?それでぇ!?」

続く。


病院のベッドで横たわるミロは目を覚ますと、自分が何処に居るのか把握しようと辺りを見回そうとした。
少し頭を動かすだけで全身に激痛が走る。
痛みを堪えきれずに目だけを動かし状況を把握する。
自分の身体に繋がれた何本ものチューブ。モニター。薬品の匂い。おそらく、ここは病室。そして、その病室のベッドで重傷を負ってここに自分は寝かされている。
だが、直ぐに意識が遠退いて行く…。

目が覚める度に全身に走る激痛に見舞われる。そんな事を何度か繰り返した後、自分の身体に繋がって居たチューブが外されている事に気付く。
全身を襲う痛みに歯を食い縛り上体を起こしてみる。立ち上がれるかと床に片足を着けようとしたその時。
病室のドアが開き、誰かが室内に入って来た。

「意識が戻られましたか。僅かな日数でここ迄回復されるとは!流石蠍座様で在らせられますな。」

仕立ての良さそうなスーツに身を包む老人。
その老人が誰か一生懸命思い出してみる。
見覚えが有る…。見覚えが有るが…、彼はこんなに顔の皺が多かっただろうか…?

「あの…。俺…。蠍座様って…。貴方に授与式に出ろって言われたけど、何の授与式なんですか…?
そう言われたのに、俺、こんな怪我して…。何が有ったんですか…?俺、授与式ってのに出てないけど…、欠席して大丈夫だったんですか…?」

「蠍座様…。教皇様からご事情は伺っておりましたが、まさか、数日前に教皇様とお会いした事迄覚えてらっしゃらないとは…。」

「教皇、様…?」

「蠍座様が断崖から転落された前にお会いになられたお方です。」

「崖から、落ち、た…?」

「う~む…。やはり、数日前の記憶も無くしておられる様だ…。一刻も早く教皇様に報告せねば…。」

「あの…、俺…、何が有ったんですか…?」


それはほんの数日前の事。

「おぅ、ミロ。そんなに息を切らせてどうしたんじゃ?随分と疲労しておる様じゃが、天蠍宮からここ迄来るだけで何を疲れる事が有るんじゃ?」

「はぁはぁ…。あ、あの…、見ず知らずの方に失礼だとは思いますが…。はぁはぁ…。み、水を一杯、頂けないでしょうか…?まさか、こんなに、階段が長いとは…。はぁはぁ…。」

「ミロ?お主、何を言うておるんじゃ?ほれ、水。」

「あぁぁありがとうございます…。
ミロ…。俺の事…ですか…?」

「ミロ、お主…。」


「ほれ!しっかりせんかい!まだ天蠍宮を抜けたばかりじゃろうが。人馬宮すらまだまだ見えんぞ!」

「そ、そんな事、言ったって…。こんな、長い階段…はぁはぁ…。」

「仕方がないのぅ。」

童虎はミロを担ぎ上げると一気に階段を駆け上がる。

「あの!えっ!ちょっ…!ちょっと~!」

ミロの木霊する叫び声に何事かと顔を出したシュラは、既に姿の無い童虎が駆け上がって行った方向に顔を向けた。

「ふんふん。なるほどね。私のプリチー童虎の事を覚えて無いし、自分の名前がラブリーミロちゃんだとも覚えて無いのね。」

「シオン…。お主、こんな時位真面目になれんのか…。」

「小宇宙も全く感じられないし…。普通の人にとっては宮と宮の間の階段すら三千メートル級の登山並みだもんねぇ。そりゃ、疲れるよね。」

「なんぼなんでも三千メートル級は言い過ぎじゃろ…。」

「ん~。昨日は普通だったな。何時もと変わらず居眠りミロちゃんだったし。」

「何じゃ?その"お注射メルちゃん"みたいな言い方は…。」

「別に言いじゃん。ってか、何で童虎が幼女の玩具・お人形さんの名前知ってんのよ?」

「ワシとて春麗が幼き時分に玩具の一つ位買い与えてやった事も有るわぃ。 」

「ああ。そうですかぁ。
今はそんな事どうでも良いんだよ!
昨日は普通のミロだったんだから最後に会った奴が怪しい!真実は一つ!
全員集合~!ピーッ!!!皆の者!出あえ!出あえ~!」

「何処からツッコめば良いか分からんわぃ…。」

続く。




「邪魔しとるぞ。」

「…老師…。」

「勝手に入ってすまんかったのぅ。
月が綺麗じゃから月見酒と洒落込もうと思ったんじゃがのぅ。どう言う訳か、そんな日に限って皆出払っておる…。
お主の帰ってくる気配がしたんでな、相手をしてもらおうかと思ってのぅ。こうやって待たせてもらってたんじゃ。」

童虎はリビングの床にどっかり胡座をかいて、にこやかに一升瓶を掲げて見せた。

「老師…。」

「ん?やはり勝手に入っとったで機嫌を損ねたかのぅ?すまんかったのぅ。」

「いえ。その様な事は別に…。」

老師は何時もの様な若年者達を見守る様なにこやかな表情で何事も無い時と同じ様に語りかけて来るが、これが老師の私に対する牽制なのは分かっている。
無人の宮続きに唯一居るのが教皇と同じ様に敬意を払うべき人物。本当に他意無く酒の相手を捜していたのならば、故意に小宇宙を絶ってたりする筈も無い。何故、老師迄もが…。常に若年者の味方として教皇の無体から守ってくれている様な貴方迄もが…。

カミュの考える事などお見通しなのだろうか、童虎は表情と声のトーンを変えて語りかける。

「のぅ、カミュ。」

「何でしょうか?」

「気持ちは分かるがのぅ。ミロを捜し回るのは止めてくれんかのぅ?」

「何故ですか。」

「今のミロはな、蠍座のミロでは無くなっておるんじゃ。聖域とは一切無関係の只の青年になっておる。聖域の者が、否、黄金聖闘士の地位に有るお主等が、この辺りの聖域の息がかかる、聖域の存在を少なからず知っておる者達以外の一般人と関わる事など無いじゃろぅ?そう言う事じゃ。」

「分かりません。確かに関わる事は無いですが、関わるなとされている訳では無いではありませんか。それとも、教皇命令が出てるとでもおっしゃるのですか?私は何も聞いてませんよ。」

「シオンはそんな事は勿論言うてはおらん。」

「では、私がミロの行方を捜す事は何も問題無いではありませんか。」

「そっとしておいてやってくれんか。」

「………。」

「これはのぅ。アテナの御意志でも有るんじゃ。」

「アテナの………?」

「アテナの、ミロに無理はさせたくないと思う御自愛なんじゃ。カミュ、お主の心痛を危惧しておられる、お主への御自愛でも有る。」

「私の…心痛…?」

「無論。ワシやシオン、他の黄金聖闘士達のお主への仲間への思いやりでも有る。皆、お主の事を心配しておる。」

(私の心痛だと?今の状況の方が余程私の心痛が絶えないと言うのにか?皆、何を知っている?何を隠している?何故、私にだけ教えてくれない?)

童虎はカミュの思う事を感じとったのか、

「それをお主に話してしもうたら、お主がミロと会った時と同じになってしまう。ワシからは言えん。」

「老師…。ミロは…、無事、なんでしょうか…。」

「それは心配要らん。アテナの、城戸家管轄の病院に転院させとるで、何も心配する様な事は無い。ミロがその病院におる事を知っておるのもワシやシオン等位しか知らんわ。」

老師や教皇…等…。「等」の中に何人の人物が居るのか…。やはり、その中にあの双子は…、少なくとも片方は含まれているのだろう…か。だろう…な…。

続く。




眠れぬ夜を自宮で過ごしたカミュは、夜明けと共に飛び出したい気持ちを抑え苛立ちながら時が過ぎるのを待つ。
何も手に付かない、何かしようとも思えない。只日田すら時計とにらめっこ。
時が経つのが何時もの倍以上に長く感じられ、時折「この時計は壊れているのでは無いか?」と思い、携帯で時間を確認したりTVを点けて左上に出ている時間外確認したり時報に何度も電話をかけたりしてみた。
何をしようが抗おうが全てカミュに時を報せる時刻は全て同じ。
苛立ちながら時が経つのを待ち続け、自宮を出たカミュは昨日のミロが搬送された病院に向かう。
件の病室に足を踏み入れると、目の前に広がるのは真っ白な壁と整えられたベッド。無人の病室。換気の為に開けられた窓からの風がブラインドの紐をユラユラ揺らすだけ。

(どう言う事だっ!?)

ナースステーションに駆け込み、昨夜のナースとは違うナースにカウンター越しに問い掛ける。

「あの病室の方ならば昨夜の内に亡くなりました。既に部屋は片付けた後です。」

昨夜のナースと同じく冷淡に淡々とそう口にする。
昨夜のナースと言い、このナースと言い、ここの病院のナースは皆一様にこうもクールなのか?
思わず、このナースは実は仮面を外した鷲座の聖闘士の世を忍ぶ仮の姿なのではなかろうか?と疑心を抱きたくなる位だ。

「そうですか」と帰れる訳も無く、担当医師を呼び出してもらう。待つ事10分位であろうか、昨夜病室で会った医師とは違う者が担当医師だと名乗り現れた。
「どう言う事だ?」と、訝しく思うが気持ちはそれどころでは無い。
その医師に何を聞こうと声を荒げ様と返って来る言葉は先程のクールナースの言葉と同じ。

遺体を引き取った人物の書類を見たが、全くカミュが知らない人物の名前。そんな末端の者や全ての者達の名前を把握している訳では無いが、少なくとも聖域の者の誰かの名前では無いと直感した。
何よりも、…ミロ、だぞ?そんな、名も知らぬ様な人物の名が書き記されている訳が無い。もし、これが、事実…ならば…、少なくともこの書類に書き記されているで有ろう名は、教皇か老師、それか…、双子座…辺り…、アテナの場合も有り得る。
これは誰の、何の陰謀かは知らぬが、この病院の関係者が語る言葉は偽り。
念の為に記された件の人物の住所や電話番号も調べてみたが、案の定、何もかも実在しない架空の人物。
………。
一体何の為に!?
聖域の者達は、自分の同僚達は何かを知っている。隠している。
やはり、彼処に行くしか真実を知る事は出来ない。
カミュは己の居住する聖域へと踵を返した。

何かがおかしい。
第一の宮から全て無人などと普通なら有り得ない。
何故!?
何故…、私にだけ…。

宝瓶宮に差し掛かった時に、自宮に何者かの気配を感じる。だが、その者は故意に小宇宙を絶っているのか、それが何者で有るのか知る事がかなわない。
自宮に足を踏み入れたが、宮内にそれらしき人物を確認する事は出来ない。

(まさか、私の私室に…?)

一体何者なのか?心して自室の扉を開ける。

続く。





聖域に到着したカミュは途中で顔を会わせた聖域の者達や十二宮の同僚達の帰還を労う挨拶も適当な相槌で済まし、教皇の間を一心不乱に目指す。
教皇の間に到着したカミュは豪華な造りな重い扉をスイングドアを勢い良く開けるかの様に開け放つ。

「随分と無礼な帰還だな。」

玉座の肘掛けに肘を着き、背凭れに身を預ける様に深々と座る教皇シオンは射る様な視線をカミュに向けた。

ラスボス感半端無い貫禄のシオンに臆する事も無く、ツカツカと前に進み出て淡々と報告を済ませると、ミロの身に何が有ったかを問い質す。
だが、問い質そうと口を開き二三言葉を発した辺りで、シオンに「ご苦労だったな。下がれ。」と、袖にされる。
流石にシオンに楯突く訳にも行かずに、渋々自宮に戻る。

自宮に着く迄に有るのは双魚宮一つのみ。そのたった一つの宮の主が不在で在った為に誰に会う事も無く自宮に着く。
そんな立地条件をもどかしく思う。

(まだ自宮に着く迄に幾つかの宮が有れば誰か顔を会わす者も居たかも知れないのに。これだから、私はこの宮の立地場所が嫌いなのだ。此処に着くのは天蠍宮を抜けて来た者…。
だから、あれ程に私は望んだのだ。天蠍宮寸前でテント生活でも良いから、階段座とか無断土地占領座とか呼ばれても構わないと!)

宝瓶宮に着いたカミュは自宮をそのまま通り抜け階段を下り続ける。
処女宮迄無人の宮を抜けて来たカミュにシャカが声をかける。

「何処に行こうと言うのかねぇ?」

「………。私はルシータ王女では無いが?」

「引き、返しなさい。良い子だから。」

「………。だから、私はルシータ王女では無いと…。」

「何なら此処に泊まれば良い。君は身を持って知っている筈だ。強制的に此処に留まらせる術が私には有る事を。」

「………。」

「強行突破も可能で有ろうが、この宮を抜けた所で同じ事、次の宮の気配を探ってみるが良い。」

「…これは…、主のアイオリアと…、その兄のアイオロスと、シュラ…か?」

「今日は仲良くお泊まり会だそうだ。」

「今日に限ってか?」

「今日に限って、だ。」

「何なのだ?作為的なこの所為は…。」

「もう、夜も更けて来た。君は知っているかね?面会時間と言う物を。」

「何を企んでいる?」

「私は何も?私は任務に忠実なだけだ。」

「………。」

カミュは苛立ちを抑えながら自宮に踵を返す。

その後ろ姿をシャカは閉じた瞳で無言で見詰めていた。

勿論続く。







「ごもっともでございます。しかしながら………。」

「お前の言う蠍座の聖闘士は第一級の聖闘士、黄金聖闘士だと分かって物を言っているのだろうな?」

「はい。勿論でございます。」

「その様な者が、破落戸の集まりに病院送りにされただと?貴様、誇り高きアテナの黄金聖闘士を愚弄しているのか?」

「めめめ滅相もございません!黄金聖闘士様が畏敬すべき方々で有る事は重々承知しております!ですから!…だからこそ、恐ろしい事が起きているのでは無いかと、私は推測を………。」

「貴様のそれは推測では無い。憶測だ。」

カミュは無言で立ち上がり身を翻し、その者の元から去る。

(ミロが凶賊にやられただと?そんな馬鹿な話が有る訳が無い。)

カミュは構う様な事では無いと先程の者の話を頭から一掃するも、足はその者が話していた病院に向かっていた。

ナースステーションで搬送された者の病室を訊ねる。
訊ねるが身元の怪しい者に易々と教えれる訳が無いと、けんもほろろな対応を取られる。当たり前で有る。
そのナースの冷淡な対応に「クールだ。凍気を操る聖闘士を目指してみないか?」と、思ったかどうかはさておき、カミュはありったけの個人情報を身分証明書を提示する代わりに相手に伝えた。
普通なら相手にしてもらえない様な戯言…基、事だが、聖域の息がかかる土地柄の為か「面会謝絶中ですからね。5分だけですよ。」と、水と氷の魔術師よりも遥かにクールな口調で了承してくれた。

病室には横たわる者を覗き込む様な体勢の白衣を着た医師が居た。

カミュの入室に気が付いた医師は「この患者は面会謝絶中ですよ!」と、カミュを室外に押しだそうとした。
カミュはナースに対して伝えた様な事はせずに「聖域からの調査で来た。」と、クールに一言告げると、ベッドに横たわる者を一瞥した。
全身包帯で巻かれ、頭部も略包帯で覆われている。豪奢な金髪も何も見えない、何よりミロの小宇宙を微少にも感じない。だが、カミュはミロだと一瞥の間に確信した。

(私が、どの様な状態で在ろうと、ミロを見間違える訳が無い。)

点滴が射たれる腕はベッドに固定され、ミロと何本ものチューブが繋がる光を発する時折明滅するモニターが置かれている。

(何が有った…。)

医師に患者の容態を訊ねる暇も無く医師に追い出される。

(何が有ったかは、彼処に戻れば分かる事!)

カミュは光の速さで目的地に向かう。
目的地に着く間にも色々な思いが頭の中を渦巻く。

(ミロが…。蠍座の黄金聖闘士で有るミロが何者かに遅れを取る訳が無い!万が一有ったとして、あそこまで痛め付けられる者等居る筈が無い!その様な者が居たとしたら、私が何も感じない訳が無い。ましてや!…ましてや…、ミロの回りには、常に世話役が何人も立哨しているでは無いか…。お付きの者達では無く、私と同じ立場の年長の者達が。中でも、最強と言われる者が、忌々しい事だが…二人も付いているでは無いか!どう言う事なんだ!)

続くんだなこれが。


任務に赴いていたカミュは、聖域に帰還途中、アテネ市街からやや離れたとある街で、規律を守れ無かった聖域の雑兵崩れや実力が有りながらも星の導きが無かった者達が、聖域を離れても完全な一般人として受け入れられず真っ当に生きる術を無くし、犯罪組織を形成したりしていると言う噂を耳にする。
「その様な者達は一掃してしまえば良いだろう。」等と話を聞きながら思っていると、その噂を調査していたので有ろう聖域の者に声を掛けられた。

「失礼ですが…。もしや、水瓶座様では…。」

と、おずおずと声を掛けるその者は、聖衣箱も担がず、私服に身を包むカミュを水瓶座だと見受けする辺り、嘘偽りの無い相手だと思われる。
そう考えたカミュは、声は発せずに肯定する様な表情をその者に向けた。
カミュの表情に安堵を覚えたその者は

「不躾ではございますが、少しお時間よろしいでしょうか?」

と、不自然に見えぬ様に人気の疎らな店に入り小声で話を始める。

その者の話は、聖域からそう遠くない村でその集団に襲われた者がいるらしいのだが、その怪我の具合が尋常では無い、一般人ならば当然死に至る様な大怪我で有る、と。それが息が有る辺り、聖域の者…、それも星の導きが有った程の者では無いか、と。それに、聖域からそう遠くない村等とアテネ市街等と比べると貧相な村ばかりで、その集団が其処等に出没したのも合点がいかない、と、言う事だ。

「話は分かったが、それは私よりも先に聖域に報告すべきでは無いのか?」

「ごもっともでございます。ですが…。」

「何だ?」

「私共は神官様方とは違い密偵に行動しております。時には信用の置ける情報提供者と関わる事もございます。」

「そうだろうな。所謂、情報屋と言う奴か。」と、思いながら、黙って話の続きを聞く。

「その者の話…、病院に搬送された者の容姿を聞いたのですが…。私の知る限り、その者の容姿が…。もし、私の想像が、想像通りならば…、恐ろしい事でございますが…。」

「何だ?まどろっこしい事を言わずに早く言え。」

「…はい。その者に聞いた搬送された者の容姿が…、蠍座様によく似ていらしたのです…。」

「馬鹿な。」

カミュの内心は激しい怒りに似た感情で渦巻いていたが、その様な様子は微塵も感じさせない様な口調で切り捨てる。

続くぞ。


夕食時と言う事もあり、三人でさっさと作って三人で食卓を囲みながらサガの小言…では無く、話をする事に。

「話と言うのはだな。私も見かけた事が有るが、お茶漬け代わりの話題程度だが皆もミロが何時も日中居眠りをしているのを見かけた事が有ると…。
ミロ?夜、良く眠れないのか?何か、悩みや心配事が有ったりとか無いか?もし、そうならば、私で良ければ相談に乗るが…?」

「あぁ…、うん、それな…。皆にそんなに見られてたのか…。
否、うん。ありがと。悩みとか心配事とかは全く無いから。大丈夫。
夜寝れないのは変な夢ばっかり見てな…。朝迄ぐっすり眠れないんだ。だから、睡眠不足気味なだけ。」

「だけなどと言う軽い物では無いのでは無いか?毎日の様に居眠りする程だ。
一度、ゆっくり深い眠りに就いた方が良い。」

「就いた方が良いって…。俺は別に悪夢を見るのが怖いとかって睡眠恐怖症になったりしてる訳じゃないし。フレディに怯えて眠る事を拒否してる奴等じゃあるまいし。普通に眠くなって就寝してるんだぞ?毎晩。」

「まぁまぁ、四の五の言わずに何も考えずにリラックスしようぜ?飯の序でに一本開けるか?」

「それが良い。グラスを用意しようか。勝手に台所を触るが良いか?」

「ああ。ご自由にどうぞ。台所はお勝手だからな、サガエさん。」

「適当に一本開けるが良いか?」

「ああ。特に置いて措きたいのも無いからな、カノオくん。」


「腹も膨れて眠りに就きやすいだろ?微酔いで気分も良かろう?
誰も就寝の用意をしてない等と咎めはせん。今、横になってはどうだ?」

「そうだな。今ならゆっくり寝れそうだ。」

ベッドに潜り込んだミロの頭を左右から優しく撫で、胸元を優しくトントン叩く。

「…何か、子供に戻ったみたいだな。くすぐったい気持ちになる。」

「うん。子供の様に安心して眠るが良い。おやすみ、ミロ。」

左右から頭に触れる手は、本当に只優しく撫でて居ただけなのか…。

寝息を立てるミロを見守ると、双子はそっと寝室を、ミロの宮を後にした。

ミロがぐっすり眠る夜も更けた頃、トントンと控え目に弱く扉を叩く音がする。
反応が無い事を不思議に思い、「お邪魔するよ。」と、囁く様な小声で自室に足を踏み入れるのはアフロディーテ。
「施錠もしないとは不用心な。」等とお小言を言いながらも、最も施錠の必要も無いがな、と、十二宮に入れる盗人等居まいと自決してしまう。
安らかな寝顔で寝息を立てるミロを見つけたアフロディーテは、「ゆったり眠れているじゃないか。」と、安心半分、呆れ半分で眠る姿を見る。
だが、「眠りが浅くなるのは就寝後の事なのだろう。」と、ミロの寝室を魔宮薔薇で埋め尽くす。
自身の寝室より更に大量に、増量サービス中とばかりの大盤振る舞いで。

「今夜はゆっくりおやすみ、ミロ。」

そう言うと自宮に戻って行った。

朝日が昇り、夜が明けた。翌日からミロの姿を聖域で見掛ける事は無かった。

まだ続く。




プロフィール

尾羽っSUN

Author:尾羽っSUN
オバハンが言いたいけど他で言えないって事をほざいてます。
主に腐話。主に聖闘士星矢。主に脳内妄想。
カミュミロが主のミロ受けがメインです。
他にはぶちまけたい愚痴とか、大好きなゲームの話題とかetc.

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