末っ子は誰だ?6
2016/04/23
バッタリと出会そうものなら、その場で口撃体制に入るチビッこいミロとその口撃を全く相手にしていない二次成長の兆しが見えるカミュ。
そんな場面が幾度と無く繰り広げながら一年、また一年と月日は流れていった。
一年、また一年と月日が流れ、また一つ二つと年齢を重ねていき、本格的な二次成長期を迎えたカミュの成長の早さは未だ二次成長の兆しすら垣間見えないチビッこいままのミロにとって目を見張るものがあった。
それと同時にミロのギリギリと歯噛みしたくなる様な悔しさを孕む思いは増す一方であった。
二次成長期に入ったカミュの姿はミロより背が高い等と言うだけで無く骨格や筋肉の付き、(捏造ですから)ミロが憧れてならないサガやアイオロスや、ミロ達より少し歳上の、ミロと同い年で無い分素直に「デッちゃんもシュラも格好良い~。俺もこんなに早くなりた~い。」とまとわりついている歳上の者達のそれに近付きつつある、男児から男子に、敷いては男性へと、確実に聖闘士として見栄えする体つきに変化しつつあった。
幼い頃から大人びた内面性を持っていたカミュは更に内面も成長していく。
そんなカミュにギャンギャン噛み付いているチビッこいミロの姿は端から見ると滑稽でしか無かった。
だが、そんな事は思いもよらない位に、客観的に見る等思い付かない位に見た目同様に内面もチビッこいミロであった。
出会す度にいくら噛み付いてみた所で柳に風の様な素知らぬ顔して涼しい顔をして己の横を通りすぎるカミュに、ミロはその後ろ姿に「聞いてんのかよ!!」と、声を荒げて睨み付けていたが、ある日、涼しい顔をして通りすぎたカミュの後ろ姿に
「おいっ!いっつもいっつも知らん顔して通りすぎて行くけどな!何時か必ずお前を振り向かせてやるからな!!待ってろよ!!」
と、ミロは怒号と言える様な声をかけた。
その己に、ミロにとっては浴びせかけたのであろうその言葉に、カミュは足を止める事は無かったが、涼しい顔をやや崩す。
僅かばかり目を見開いた。
しかし、瞬時にその僅かに見開かれた目は普段の目に戻り、やや眉間に皺を寄せる。何かを考えているかの様に。
その僅かな表情の崩れは後ろ姿しか見えないミロにとっては知るよしも無し。
今迄カミュが止める事な無かった足を、少し歩みを遅めながら足を止めると、何時もの表情の変化等無い顔を振り向かせてミロに言う。
「今のはお前の本心か?それとも言葉が拙いだけなのか?
まぁ、おそらく拙いだけなのだろうが…。」
カミュが己に問い掛けた言葉の意味が理解出来なかったミロは
「何が!?」
と、訳が分からない問い掛けをされた事と、訳が分からないが「言葉が拙い」と言う件にムカッとして不機嫌な荒がった声で返す。
ミロの返答に、「やはり言葉が拙いだけか」と納得したカミュは、再び何事も無かった様に去って行った。
背中に「何なんだよ!!」等と言うミロの声が聞こえたが、再び足を止める事は無かった。
そんな事があった日からまた月日が流れ、カミュは弟子を取る事となりシベリアに渡った。
そんな場面が幾度と無く繰り広げながら一年、また一年と月日は流れていった。
一年、また一年と月日が流れ、また一つ二つと年齢を重ねていき、本格的な二次成長期を迎えたカミュの成長の早さは未だ二次成長の兆しすら垣間見えないチビッこいままのミロにとって目を見張るものがあった。
それと同時にミロのギリギリと歯噛みしたくなる様な悔しさを孕む思いは増す一方であった。
二次成長期に入ったカミュの姿はミロより背が高い等と言うだけで無く骨格や筋肉の付き、(捏造ですから)ミロが憧れてならないサガやアイオロスや、ミロ達より少し歳上の、ミロと同い年で無い分素直に「デッちゃんもシュラも格好良い~。俺もこんなに早くなりた~い。」とまとわりついている歳上の者達のそれに近付きつつある、男児から男子に、敷いては男性へと、確実に聖闘士として見栄えする体つきに変化しつつあった。
幼い頃から大人びた内面性を持っていたカミュは更に内面も成長していく。
そんなカミュにギャンギャン噛み付いているチビッこいミロの姿は端から見ると滑稽でしか無かった。
だが、そんな事は思いもよらない位に、客観的に見る等思い付かない位に見た目同様に内面もチビッこいミロであった。
出会す度にいくら噛み付いてみた所で柳に風の様な素知らぬ顔して涼しい顔をして己の横を通りすぎるカミュに、ミロはその後ろ姿に「聞いてんのかよ!!」と、声を荒げて睨み付けていたが、ある日、涼しい顔をして通りすぎたカミュの後ろ姿に
「おいっ!いっつもいっつも知らん顔して通りすぎて行くけどな!何時か必ずお前を振り向かせてやるからな!!待ってろよ!!」
と、ミロは怒号と言える様な声をかけた。
その己に、ミロにとっては浴びせかけたのであろうその言葉に、カミュは足を止める事は無かったが、涼しい顔をやや崩す。
僅かばかり目を見開いた。
しかし、瞬時にその僅かに見開かれた目は普段の目に戻り、やや眉間に皺を寄せる。何かを考えているかの様に。
その僅かな表情の崩れは後ろ姿しか見えないミロにとっては知るよしも無し。
今迄カミュが止める事な無かった足を、少し歩みを遅めながら足を止めると、何時もの表情の変化等無い顔を振り向かせてミロに言う。
「今のはお前の本心か?それとも言葉が拙いだけなのか?
まぁ、おそらく拙いだけなのだろうが…。」
カミュが己に問い掛けた言葉の意味が理解出来なかったミロは
「何が!?」
と、訳が分からない問い掛けをされた事と、訳が分からないが「言葉が拙い」と言う件にムカッとして不機嫌な荒がった声で返す。
ミロの返答に、「やはり言葉が拙いだけか」と納得したカミュは、再び何事も無かった様に去って行った。
背中に「何なんだよ!!」等と言うミロの声が聞こえたが、再び足を止める事は無かった。
そんな事があった日からまた月日が流れ、カミュは弟子を取る事となりシベリアに渡った。
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