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憑り11

2016/10/26

何とか身支度を済ませ扉の前迄は来たが、ドアノブに手をかける寸の所でその手を止める。

(無理に外に出る必要も無いじゃないか…。
特に外出する用も無いんだ…。
何をするでも無く自室でのんびり過ごす…、そう言う日だって有る筈だ。彼奴等だってそんな時も有るだろう…。
今日1日顔を会わせて無いからって不審に思われる様な事も無いだろう?
そうだよ。何も無理に外に出なくても…。)

扉の前で踵を返し、落ち着こうと思い自分に甘い温かいココアを煎れテーブルに着く。

落ち着こうとしたのだが、両肘を机に付き自分の髪を両手で鷲掴む。
髪を鷲掴む手に力が入る。ギリギリと奥歯を噛み締める。

(ごめん…。
俺のせいだ…。
俺の拭い切れない想いのせいでカミュを世に引き留めてしまったんだ…。
カミュは…、
カミュは…、そんな俺の想いに応えてくれたんだ…。
だから…、だから、カミュは………。
自分の想いに、応えてくれる…。
カミュが、俺のカミュへの想いに応えてくれる…。
それが、どんなに嬉しい事か…。
本来なら…。

本来…なら…。

もっと、もっと早くに俺が、お前に、伝えていたならば………。

ごめん…。
ごめんな…、カミュ…。

俺のせいで、こんな、こんな…不自然な事になって、しまって…。

どうすれば、良い…?

カミュを引き留めて、引き留めてしまった事に気付いて、引き留めているのは不自然だからってカミュを………。

そんな勝手…、俺には、無理だ…。)

ミロに一口も口を付けられないまま、湯気を揺らめかせて温かいココアは冷めていった。
温もりあるものが冷たいものに惹かれた様に…。

その姿勢のまま、どれだけの時間が流れたのか?
辺りはすっかり宵闇へと変わっていた。

少しばかり躊躇はしたが、重くない瞼をしっかり開け、て朝方の足の重みも全く感じずに、寝室に向かい寝間着に着替える。

(今宵もまた…ならば、それは…、
それがカミュの俺の問いかけへの応えだ。
どうするかは、カミュの応えを聞いてからでも遅くはあるまい。)

ミロはベッドの上に仰向けに寝転がると、今はもういないであろうヒュプノスからの誘惑を待った。


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私も尾羽っsunさんの続きを待った。
(≧▽≦)
プロフィール

尾羽っSUN

Author:尾羽っSUN
オバハンが言いたいけど他で言えないって事をほざいてます。
主に腐話。主に聖闘士星矢。主に脳内妄想。
カミュミロが主のミロ受けがメインです。
他にはぶちまけたい愚痴とか、大好きなゲームの話題とかetc.

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