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憑り12

2016/11/16

仰向けの状態で静かに瞳を閉じる…

まだ眠りに就いていないのに…
冷たい空気がミロを包み込む
その空気に身震いする様に、ミロはピクリと体を強張らせる。

(まだ、眠りに就いていないのに…!?)

そう思ったミロは咄嗟に瞳を見開き、同時に名を呼ぶ。

(!?
声が!!
声が出ない!!)

呼び方たい人の名前を口にしたいが、喉からその人物の名が声にならない。
その焦りから口をパクパクさせるが、昨夜の様に己の腕が己の意思とは別に動き始める。

(カッ………!!!)

声にならない叫びが喉を動かす。

自分の手指の動きとはとても思えない様な優しく、それでいてとても艶かしい動きで、自分の指が自分の耳に触れる。
あの、自分の紅の爪が其所には存在するとは、とてもじゃないが想像する事すら出来ない様な爪の先の感触にビクリと身を捩らす。

その身を捩らせたのが皮切りの様に、今迄真っ暗だった己の脳裏に自分の目を通して映し出されたものでは無い映像が浮かぶ。

自分の意思では無い動きをみせる己の手指の動きと同じ動きをする、仰向けに横たわる自分の耳に優しく触れる手指…自分の物では無い者の手指。
脳裏に映し出された仰向けに横たわる自分が、その目を通して見ている物が見える…。
自分の両側に美しい紅のカーテンが上から吊るされ広がってる…。

(紅い…カーテン…?じゃ、ない…髪…?
髪!?)

ミロは己の状態にパニックになり、本当の自分の目を通して見える物の存在等気にする余裕すら無かったが、
脳裏に居る自分の目が見た、その正体を知った途端に現実に覚醒した。
だが、己の目に写る物は薄暗い夜の帳の中にある、よく知る自分の寝室の天井のみ。
なのに、脳裏には、その紅い髪の持ち主を見上げる自分の姿が見える。
客観的に目の前の光景を見ている様に映像が浮かぶのに、
その映し出された自分の目を通して見えている物の姿迄分かる…。

ベッドの上で仰向けに縫い付けられていると言うのに…どう言う事だ!?
そうミロが思えど、そんな事はお構い無しに、脳裏の自分の目が捉える。
美しい紅の瞳…。
その瞳はゆっくりと近くなる…。
それと同時に脳裏に長く美しい髪に顔を隠された頭部が、ゆっくりと金の巻き髪をベッドに広がらせる自分の頭部に近付いていく姿が見える…。



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プロフィール

尾羽っSUN

Author:尾羽っSUN
オバハンが言いたいけど他で言えないって事をほざいてます。
主に腐話。主に聖闘士星矢。主に脳内妄想。
カミュミロが主のミロ受けがメインです。
他にはぶちまけたい愚痴とか、大好きなゲームの話題とかetc.

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