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追憶13

2021/01/27

ミロの真っ直ぐな眼差しに嘘では無いとカミュは信じる。

「お前がそう言うならばそうなのだろうな…。」

「今日はもうゆっくり休んで
…と言いたいとこだけど、寝たら問題が起こるんだよなぁ…。
う~ん…?」

「ミロ…?」

真剣な思案顔でぶつぶつと言っているミロをカミュは少々訝しげに思い声をかける。
それでもぶつぶつ言っているミロを訝しげに見ていると、
急にバッとカミュの方を向き、

「どう言えば良いと思う?」

急にこちらを勢いよく向き何事かと驚いてみれば、自分にそれを聞くか?と思う事を照れ笑いを浮かべながら聞いてくるミロに、カミュは呆れながら、

「何を考えていたかと思えば…。」

だが、自分の事を真剣に案じてくれるミロに温かな気持ちになり、フッと口元を綻ばせる。

「お前が真剣に案じてくれる気持ちだけで十分だ…。
今夜は安らかな気持ちで眠りに着けそうだ。
ありがとう…ミロ。」

カミュの言葉に笑顔で頷くと、

「おやすみ、カミュ。」

「ああ。おやすみ。」

「お邪魔しました」と礼儀はやはり欠かさずカミュの部屋を後にした。

今夜もミロは聖衣箱と対峙する。
何時もの様に手を触れる事もなく聖衣箱から蠍座の黄金聖衣が飛び出しミロの身を纏う。

「待たせたな、スコーピオン。」

ミロは自分が身に纏う聖衣に話しかける。

自分が通って来た道を覚えている。
自分達に起こった出来事を、自分が出会った人達を、思い出したと言うよりも当たり前にずっと覚えていた様な感覚であった。

ミロは上を見上げる。
背中でヘッドパーツの尻尾がカシャンと音を立てた。

天井があるのかないのか?壁があるのかないのか?床はどうなっているのか全く分からない程にどこ迄も漆黒に包まれている。

「ここがどこかは分からずのままか…。」

(それに、俺とカミュがあの様な事態に巻き込まれた理由も分からないままだ…。)

「カミュの所に行ってくる。お前はここでもう暫く待っていてくれ。」

ミロは聖衣を脱ぎ、カミュの元に向かう。

目を覚ましたミロは辺りを見回す。

(夜…?)

灯りを点け時計で時間を確認する。

(カミュの家から帰宅してから大して時間が経っていないのか?)

(行かないと。)

ミロは寝間着をを脱ぎ捨て手早く身支度を済ませカミュの元に向かった。

「なっ…!?は?何!?ミロ?え?」

「うわぁ!カミュ…!え?何して…!?あ…、お邪魔してます…。」

睡眠中のカミュがもし魘されでもすれば起こしてやろうと訳なく室内にお邪魔させてもらったミロは薄明かりの中起きているカミュと出会しお互いにびっくりした。

「お前…!どうやって…!?何をしに…!?」

驚愕おさまらずのカミュであったが、

「いや…。人智を越えた能力とやらなら可能なのだろう…。
…私を心配して来てくれたのか?」

「あ、うん。そう…。」

「心配かけてすまないな…。」

「そんな事は言いっこなし。
カミュ…寝ないと体に毒だよ?」

ミロはカミュが座る横に腰掛けながら言う。

「そうだな…。だが、眠るとまたあの暗闇の中に行くのだろう…。それならば、一層の事眠らずにいれば………。」

「ダメ!ちゃんと寝て。体壊したら困るだろう。」

カミュの言葉を遮りミロが言う。

ミロの言葉にカミュは何か言おうとしたがミロは口を出す隙を与えなかった。

「大丈夫。俺が付いてるから。」

きっぱりとミロは言いきった。

きっぱりと言いきるミロに、カミュは「一体その自信はどこからくるのか?」と少々呆れた感じでミロを見る。

「ん。」

ミロは座った状態で自分の太腿をポンポンて叩く。

「何だ…?」

「だから、ん!」

再びミロは自分の太腿を軽く叩く。

「頭。
ここに乗せて。」

「まさか………。」

「そのまさか。早く横になりたまえ。」





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非公開コメント

早く横になりたまえ……!(笑)
良い! この台詞好きです(ノ´∀`*)
とうとう聖衣着ることが出来ましたね!
新たな展開に発展してゆくのでしょうか、楽しみです♪
プロフィール

尾羽っSUN

Author:尾羽っSUN
オバハンが言いたいけど他で言えないって事をほざいてます。
主に腐話。主に聖闘士星矢。主に脳内妄想。
カミュミロが主のミロ受けがメインです。
他にはぶちまけたい愚痴とか、大好きなゲームの話題とかetc.

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